『学校ICT/ジェンダーレス制服/学校再編計画』 (土屋さつき)
R6年三月定例会
1.学校におけるICTについて
(1)児童生徒及び教職員のタブレットの状況について
①児童生徒のタブレットの使用状況はどうか
②教職員のタブレット及びパソコンの配置状況はどうか
2.中学校のジェンダーレス制服について
(1)ジェンダーレス制服について
①中学校の制服について悩みを抱える生徒の状況はどうか
②ジェンダーレス制服への変更を検討してはどうか
③LGBTQに関する教育は行われているのか
3.小諸市学校再編計画について
(1)小諸市学校再編計画の実施について
①プロポーザル方式による設計業者決定後の設計の見通しはどうか
②児童生徒の学力のばらつきの改善につながる小中一貫教育の在り方はどのようなものか
令和6年2月28日
○議長(丸山正昭議員)
初めに、一括質問一括答弁方式により、3番、土屋さつき議員の質問を許します。
3番、土屋さつき議員。
〔3番 土屋さつき議員 質問席〕
○3番(土屋さつき議員)
おはようございます。議席番号3番、土屋さつきです。
通告順に従いまして、質問させていただきます。今回は、学校教育に関することに絞って質問させていただきます。
市長は、施政方針の中で、「まちづくりの核は人である。子育てが楽しいまちを目指してまいります。」とあります。まさに教育は、大切な小諸市の子どもたちをどう育てるのかということです。そこに係わってくるのは、保護者、祖父母、地域の方、そして毎日児童生徒と多くの時間を係わって、生活面、学習面の指導をしてくださっている先生方、この方々が小諸市が教育しやすい、子育てにふさわしいと思うような市を目指して、質問いたします。
件名1、学校におけるICTについて。
要旨1、児童生徒及び教職員のタブレットの状況について。
質問事項1、児童生徒のタブレットの使用状況はどうか、質問事項2、教職員のタブレット及びパソコンの配置状況はどうかについて伺います。
○議長(丸山正昭議員)
あれ、待てよ。要旨2までお願いします。
○3番(土屋さつき議員)
失礼しました。申し訳ありません。
○議長(丸山正昭議員)
これ、件名か。
ただいまの質問に対して答弁を求めます。
教育長。
〔教育長 山下千鶴子君 答弁席〕
○教育長(山下千鶴子君)
議席番号第3番、土屋さつき議員の質問に答弁いたします。
件名1、学校におけるICTについて。
要旨(1)児童生徒及び教職員のタブレットの状況について。
質問事項①児童生徒のタブレットの使用状況はどうかにお答えいたします。
児童生徒の情報端末の活用状況です。令和3年度に学習用端末の本格的な活用が始まってから、今年度で3年目になります。各校の教員も、学年、教科ごとに様々な工夫をしながら、活用の幅を広げてきております。コロナ禍では欠席者の学習保障のための遠隔授業実施、また制限がある中で、グループ活動を実施するために活用しておりました。現在では、これまでの活用に加え、低学年はカメラ機能を活用した学習、高学年では調べ学習、漢字練習や発表などにも活用しております。また、昨年度選定したドリルソフトが本年度より導入され、授業、また、家庭学習での活用も進んでおります。
続いて、質問事項②教職員のタブレット及びパソコンの対応状況はどうかにお答えします。
情報端末は、児童生徒の学習用端末として配備されておりますので、事業を実施する教員に貸与しております。また、養護教員など普段事業を実施しない教員であっても、事業に活用する等の申請がありました場合は対応しております。続いて、公務用パソコンです。こちらは、公務を行う教員に貸与しております。
本席からの答弁は以上でございます。
○議長(丸山正昭議員)
○3番(土屋さつき議員)
2月に、地域の見守り隊として、美南ガ丘小学校の全クラスの授業参観をさせていただきました。その際に、3年生のクラスでは、学習発表会で行うクイズをタブレットを使って作成していました。このように、各授業で必要に応じてタブレットの使用を行っていると思いますが、今年度の児童生徒のタブレットの故障や修理の状況はどうか伺います。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
お答えをさせていただきます。
今年の2月16日現在になりますけれども、故障の件数ですが、自然故障、それから事故故障合わせまして、小学校で78件、中学校では14件という状況となっております。昨年度の同時期の小中学校合わせた故障件数が81件ということでございましたので、比較をすると11件増加ということとなっております。これは、本格使用が始まって3年目を迎えておりますけれども、学校でも様々な活用が進んでいることを示しているものなのかなというふうに認識をしております。しかし、近年の物価高騰の影響もございまして、修理費用はとても高額というふうになっております。活用の促進に合わせまして、大切に使うことを児童生徒に指導するよう、学校現場にはお願いしているところでございます。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
今、数字を教えていただきました。少しずつ修理が増えている、これからもそうなっていくのかなということを思います。2024年度から学習端末の更新時期を迎える自治体が多いとされています。小諸市はどうですか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
小諸市も、他の自治体同様に更新の必要が生じております。情報端末更新におけます国の補助金の適用は正式に決まりましたが、現時点で要件はまだ明確に示されておらず、県での情報整理が行われているところでございます。補助金の交付を受けるためには、国が規定いたします協議会への参加ですとか計画の作成、そういったものの様々な要件が設定される見込みとなっております。これからも国の動向を注視しながら県と連携しまして、更新のタイミングや補助金の申請に向けて順次準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
スムーズな全入替えと、その際それぞれの端末の設定等必要になると思いますが、先生方のご負担が無いようにということを願っております。
今、県議会を行っておりまして、今週2月26日の一般質問の理事者の答弁の中に、ちょうどICTに関係したのが一般質問でありましたので、その県の理事者の答弁の中に、1人1台端末の更新には1台5万5,000円、国の補助は3分の1、そして15%まで予備端末を入れられるというのがありました。児童生徒の学びが故障により止まらないように準備していただければと切に願います。
長野県は、GIGAスクール構想を牽引するDXリーディング校事業を令和5年度より行っております。箕輪西小学校、須坂市立東中学校、小川中学校の3校がそれに当たります。クラウドを活用して生徒が相互に意見交換を行ったり、チャットを使ったりしているようです。その3校から発信された成果を小諸市の実情に合わせて取り込めるような工夫も入れていけたらと考えます。
質問事項2に関して、再質問させていただきます。
今年度の教職員のタブレット及び公務用パソコンの故障や修理の状況はどうですか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
お答えします。
この3年間で教職員の情報端末の故障の件数は、合計で4件という状況でございます。内訳としましては、液晶の破損が2件、それからUSBポートの破損が1件、不良によります故障が1件という内訳となっております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
9月の補正予算で可決した小学校・中学校ICT教育推進事業、委託料、公務用パソコン機能改修業務委託料、SSD化ソリッドステートドライブ、計200万円を使ってどの程度パソコンが直りましたか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
公務用パソコンのいわゆるSSD化につきましては、データを今のハードディスクからSSDに移行する必要がございます。入替え作業につきましては、パソコン1台4時間ほどかかるわけです。したがって、期間は長めに取っていて押しておりましたが、2月に入りまして、ようやく全校完了したところでございます。学校からもパソコンの駆動が改善されたという声を教育委員会も聞いております。
なお、今後についてなんですが、公務用パソコンのOSのサポート期限が近づいているということもございまして、リプレースがまた必要となってきてまいります。文部科学省にも確認をいたしましたが、活用できる補助金が現在ないという状況でございますので、こちらの公務用パソコンの入替えについては、市の単独費で購入することになろうかというふうに思います。方法につきましては、リース、それから一括購入など導入方法あるいは導入時期を検討し、適切な時期に予算計上してまいりたいというふうに考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
ただで直していただいたということで、本当にありがたいなと思います。
県内の教員の欠員が急増していて、教育現場では先生方の負担が増していると。11月9・10・11日の信濃毎日新聞で報道されていました。10月4日には、県内教職員超過勤務の平均超過勤務時間が80時間26分で、月80時間の過労死ラインを超えているという県教職員組合の調査も発表されています。パソコンの性能が低く、起動やシャットダウンの時間がかかり、仕事をしたくてもできない時間があるということも超過勤務の増加につながっています。どうか小諸市の教職員の皆さんが健康で無理のない働き方ができるように、パソコン・タブレットの整備の継続を今後も要請して件名1の質問を終わります。
件名2に入ります。
3月は卒業式、4月は入学式と、制服を購入して着用する機会が増える時期になります。中学校に入学するため、小学校6年生は年内に採寸を済ませて準備をしていきます。その中で、制服について悩む児童や保護者が毎年少なからずいらっしゃいます。小泉首相は、施政方針の中で、「子ども、女性、外国人、性の多様性や同和問題など様々な人権課題に対し、関係機関等と連携し、家庭、地域、学校、企業等へ向けた教育に重点を置いて啓発に努めてまいります。」とあります。ジェンダー平等の広がりの中、小諸市の現状を伺います。
件名2、中学校のジェンダーレス制服について。
要旨1、ジェンダーレス制服について。
質問事項1、中学校の制服について悩みを抱える生徒の状況はどうか。
質問事項2、ジェンダーレス制服への変更を検討してはどうか。
質問事項3、LGBTQに関する教育は行われているのか。伺います。
○議長(丸山正昭議員)
ただいまの質問に対し答弁を求めます。
教育長。
〔教育長 山下千鶴子君 答弁席〕
○教育長(山下千鶴子君)
ただいまの質問にお答えいたします。
件名2、中学校のジェンダーレス制服について。
要旨(1)ジェンダーレス制服について。
質問事項①中学校の制服について悩みを抱える生徒の状況はどうかにお答えします。
文部科学省は、平成27年に「性同一障がいに係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」の通知において、性同一障がいに係る児童生徒についての学校生活の各場面における特有の支援として、「自認する性別の制服・衣類や、体操着の着用を認める。」との服装に関する支援事例を例示しております。昨年12月には生徒指導の手引きを12年ぶりに改訂し、校則によりマイナスな影響を受ける児童や生徒がいないか検証し絶えず見直しを行うこと、また性的マイノリティの児童や生徒への配慮として、自分が認める性別の制服や体操着の着用を認めることなどが示されております。本市の両中学校においても、制服について悩みを抱える生徒に対して、文部科学省の例示などを参考に対応しているところでございます。
質問事項②ジェンダーレス制服への変更を検討してはどうかについてお答えします。
昨年NHKが行った調査によりますと、性的マイノリティの児童や生徒への配慮が求められる中、性別にかかわらず選べるジェンダーレスな制服を導入している公立高等学校は、全国で3割近くなっているということが分かったとのことです。この報道は公立高校の状況でありますが、本市の中学校においても制服の変更についての検討を話題としており、両校の校長としては、自治的・創造的な学校づくりを進めるという観点から、ジェンダーレス制服も含め、生徒たちが制服のあり方を考えていくことが重要との認識であります。
文部科学省からは、学校における通学用服の選定や見直しについては、最終的には校長の権限において適切に判断すべき事柄であるが、その選定や見直しを行う場合は、保護者等学校関係者からの意見徴収した上で決定することが望ましいこと、また教育委員会は、所管の学校において通学用服の選定や見直しが適切に行われるよう、必要に応じて指導を行うこと、との周知がされており、両校の検討過程において、必要に応じて指導を行ってまいりたいと考えております。
質問事項③LGBTQに関する教育は行われているのか。
中学校では、人権同和教育の授業の中で、多様性への対応としてLGBTQについて学んでいます。また、年2回の人権同和教育月間の中でも、このことを取り上げて学ぶ機会を設けております。また、職員向けの研修の中でも、多様性の尊重についてLGBTQを取り上げ、その理解を深めてきておるところであります。
本席からの答弁は以上といたします。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員、再質問。土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
悩みを抱える生徒については対応していただいているのかと思いますが、制服について悩む当該生徒に対してどのような対応を行っているのかについてお尋ねしたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
お答えいたします。
両中学校では、本人、それから保護者と相談した上で、本人が着たい制服を選択できることとしておりまして、当該生徒の心情を十分に配慮した対応を心がけております。あと、併せまして、全体周知などにも当たることとしております。スカートの扱いについてなんですが、スカート、スラックスはどちらでもよいことを全体周知をしておるところでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
制服についての悩みがあって登校したくないという、その登校したくない原因になっていませんか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
不登校の要因は様々でありまして、制服についての悩みがその要因のひとつになり得るということもございます。学校現場では、当該生徒の心情等に十分配慮した対応に日頃から努めているところでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
今回ジェンダーレス生徒について一般質問するに当たり、制服について、中学生時代に悩んでいた2人の女性の方の話をお聞きしました。了解を得て、具体的な内容を紹介いたします。
一人は、小学生の時から一切スカートをはいたことがなかったのに、中学校入学時から制服のスカートをはかなくてはいけないことが嫌でたまらなかったと。中学では、担任の先生や校長先生に事情を話して、夏でも冬用のスラックスをはいていたとのこと。その学校は冬用のスラックスしかなかったんですね。もう一人は、女子用の制服と男子用のスラックスの両方購入して、男子用の制服、いわゆる学ランは知り合いにお借りしていて、その日の気持ちによって制服を選んで着ていた、今日こっち、今日こっちというふうに。2人に共通なのは、小学生まではどんな服装でも自由なのに、中学になると自分の意思に関係なく決められた制服を着ていくこと、また、女子はリボンをして、それがかわいいと言われるのが本当に嫌だったと言っていました。
パネルをご覧ください。
お待たせいたしました。
こちらが小諸市内の2つの中学校。まずこちら、芦原中学校。芦原中学校、こっち男子、こっち女子といわれている制服になります。こちらは小諸東中学校の制服で、こちらが男子で、こちらが女子が着ているといわれている制服になります。
今、このような制服を着ていますけれども、小諸市内の中学生は、ジェンダーレス制服について、保護者の考えやPTAの動きはどうかお尋ねしたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
ジェンダーレス制服の保護者の考え、PTAの動きということでございますが、教育委員会では、そのような声もあるというふうに、学校からは聞いているところでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
引き続きパネルをご覧ください。
すみません、こちら、カンコー学生服から提供していただきましたジェンダーレス制服になります。こちらは、ブレザーは男子も女子もブレザー。それで、スラックスでもいいし、スカートでもいい。男子がスカートをはいてもいいし、女子がスラックスをはいてもいい。それは自分で選ぶ。それから、ネクタイでもいいし、リボンでもいい。これも自分で選ぶ。というふうになっているのがこのジェンダーレス制服ということで、紹介していただきました。
ブレザーにスカートかスラックス、ネクタイかリボンも選択できるというのがジェンダーレス制服です。高校で制服がある学校では、このような制服が多くなってきていますし、松本地域では、松本市教育委員会が小中学校校長会で、制服更新の際には性別にこだわらない配慮を、というのを要請しています。松本市内では、令和4年度、菅野中学校がジェンダーレス制服を市立の中学校で初めて導入し、令和5年度は、山辺中学校、組合立鉢盛中学校が導入しています。東信地区の中学校でも検討が始まってきている学校もあるようです。
このように、男女関係なく、自分の好みに合わせた打合せやスラックスかスカート、ネクタイかリボンを選択できるような制服に、小諸市も変更してはどうですか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
制服の変更について検討を行う際には、選択できる制服も今後については考えていく必要があろうかと思います。先ほど教育長答弁でも申し上げましたが、制服の検討に当たっては、やはり生徒の皆さんが制服の在り方をきちんと自分たちのことで考えていくということが重要であろうかというふうに思っております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
先ほど紹介しました今の中学校、松本中学校、これもやっぱり生徒会でかなり議論をして考えて、こういうのがいいというふうに子どもたちの意見の中からもかなり出てきていたというふうにお聞きしていますので、そのようなことも小諸市の中学校も、両中学校も考えていけたらいいのかなというふうに思っております。
また、選択肢のひとつとして、佐久市立浅間中学校や長野市立柳町中学校のように、制服をなくして各自でブレザー等を用意する、そんな学校もありますけれども、そんなのはいかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
今、議員からも変更提案もいただきましたが、制服の変更について検討する際には、各自でのブレザー等の用意ということも、選択肢のひとつとして、アイデアとして受け止めさせていただきたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
その辺も生徒とか保護者のご意見もあると思いますので、よく考えていただければというふうに思います。
質問事項3に関してですけれども、今度LGBTQに関することですが、ほかの生徒と別の制服を着用した場合の周囲の反応ですけれども、こういうのがもしあれば、教えていただきたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
両中学校ともに、現在の制服と別の制服を着用している生徒がいないということでございますので、現状としてご質問に答えることはできないわけでございますが、多様性への対応といたしまして、LGBTQの理解を深めていくことが非常に重要であるというふうに考えております。
なお、スカート、スラックスにつきましては、現状でも特別視するようなことは両校ともないということでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
制服が幾ら変わっても、周りの反応というのがとても大事かなって。認めていく、どんな制服を着ても、ということが無いとかなり厳しいんじゃないかな、生活していく上で、ということを思います。ジェンダーレス制服に変えるだけではなくて、LGBTQ、つまり、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クウェスチョニングをはじめとする多様な性に対する全体の意識を変えていかないと、学校生活がしにくくなってしまいます。
これに関してなんですけれども、悩みのひとつに、トイレとか、あるいは宿泊行事におけるお風呂とか部屋とか、そういうところもあると思うんですけれども、その辺の対応はどうなんでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
学校では、トイレにつきましては、保護者や本人ともちろん相談する中で、多目的トイレを利用できることをお伝えをしてあります。また、宿泊行事の在り方についても、最も大事なことは、やはり本人、それから当該保護者と相談を重ねて対応していくことが大事だというふうに考えております。制服など個人の中で完結する事柄については、基本的には本人や当該保護者の意向に沿って進め、あと、トイレや宿泊行事、これにおける、例えば部屋割りですとか周囲の友達との関係が出てくる事柄につきましては、社会通念に照らし合わせた対応を相談していく必要があるというふうに思っております。なお、宿泊学習でのお風呂についてなんですけれども、こちら本人が希望すれば、保健室となる宿泊のところの部屋、その部屋のお風呂ですとかシャワーを利用するというふうな対応も学校のほうでは取っているということでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
本人や保護者の話をよく聞いていただいて、個別に先生方が丁寧に対応してくださっているということが分かりまして、大変ありがたく思います。今後も、いろいろな考えやいろいろな思いの生徒がいると思いますので、そちらのほうの対応も丁寧に行っていただくことを継続してやっていただきたいと思います。
学校では、トイレは男子トイレ、女子トイレ、どちらも入りづらく、先ほどの話を聞いた女の子ですけれども、多目的トイレにその子は入っていたと。同級生たちに目立たないように、自分の教室の近くには行かないで、別の校舎の多目的トイレを選んで入っていく、そんなことも言ってました。これから学校再編もありますけれども、多目的トイレの設置場所とか、とても極めて重要になってくるんじゃないかなというふうに考えますので、ぜひその辺もご考慮いただければと思います。
先ほど人権の中にLGBTQ、入れていただいているというようなこともありましたけれども、性教育の中にも位置付けていくのはどうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
中学校では、人権教育においては、道徳の中で位置付けをしているという状況でございます。性教育につきましては、検討課題ではありますので、全教育課程の中のバランスを考えていく必要があろうかというふうに考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
いろいろな、多方面からLGBTQに関しても教育していく、皆さん全体の意識を高めていくということが大事かなと思いますので、ぜひこれからお願いしたいと思います。
「どうして女子なのにスラックスなの。」「リボンつけないの。」「セーラー服にスラックスなんてダサいよね。」そんな言葉に傷つき、もやもやした気持ちを持って学校生活を送るよりも、「その制服着ていて格好いいよ」「そのままでいいよ」という周りの理解がある生活がどれだけいいか分かりません。前日の女性は、成人になり、社会人として働いています。正式な場では、メンズスーツを身にまとって出かけています。そして、こう訴えます。「誰もが過ごしやすい世の中になってほしい。見た目で決めつけないでほしい。男女ということではなく、その人の価値観とかその人の人となりを見てほしい。」そんなふうに言っていました。
最後に、市長に、ジェンダーレス制服及びLGBTQ教育に関するご意見を伺います。
○議長(丸山正昭議員)
市長。
○市長(小泉俊博君)
昨日、 から一般質問が始まっているんですけれども、その中で議員の皆さんがそれぞれ取り上げていただいていますけれども、子どもまた女性について、住みやすい、過ごしやすい地域をつくっていくということを施政方針でも申し上げていますので、このジェンダーレス制服も に取り組んでいければと思っております。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
子ども、女性、男性ももちろん、どんな人でも本当に住みやすくていいなって思うような小諸市をやっぱり多方面で考えてやっていく必要があるかなっていうことで、今回お話しさせていただきました。では、この件名2については以上にさせていただきます。
次の件名に移ります。
パネルをご覧ください。
こちら、小諸市の教育委員会の資料なんですが、前回も使わせていただきましたけれども、今、令和5年度が終わろうとしておりますよね。検討事項の 昨日話も出ておりましたけれども、それから設計がこれで、令和5年、設計業者が決まってこの設計に入っていくかなっていう時期。それが終わると建築というふうになっていく時期かと思います。学校再編計画、今後のスケジュールによりますと、設計に関しては、設計業者が決定すれば、令和6年度に具体的な設計に入っていくことになっております。また、小中一貫教育についても、令和5年度よりもさらに進めていく必要があると考えます。この2点に絞って質問させていただきます。
件名3、小諸市学校再編計画について。
要旨1、小諸市学校再編計画の実施について。
質問事項1、プロポーザル方式による設計業者決定後の設計の見通しはどうか。
質問事項2、児童生徒の学力のばらつきの改善につながる小中一貫教育の在り方はどのようなものか、について伺います。
○議長(丸山正昭議員)
答弁求めます。
教育長。
〔教育長 山下千鶴子君 答弁席〕
○教育長(山下千鶴子君)
ただいまの質問にお答えいたします。
件名3、小諸市学校再編計画について。
要旨(1)小諸市学校再編計画の実施について。
質問事項①プロポーザル方式による設計業者決定後の設計の見通しはどうかについてお答えいたします。
昨日の小林一彦議員の質問にもお答えしましたが、現在実施しておりますプロポーザルにより、令和5年度内に委託契約交渉順位第1位及び第2位の設計者を選定いたします。選定しました委託契約交渉順位第1位もしくは第2位の方と、来年度4月中に契約を締結する予定です。設計者決定後は、これまでお示ししてきましたとおり、令和6年度に基本設計、令和7年度に実施設計を実施する予定でおります。
続いて、質問事項②児童生徒の学力のばらつきの改善につながる小中一貫教育の在り方とはどのようなものかにお答えします。
令和5年12月定例会の土屋さつき議員の一般質問の際にもお答えさせていただきましたが、校長会を中心に各校の教育の課題を洗い出し、どういう学びの在り方が必要かということをただいま議論しております。その中で、1つとして、まず対話と協働による学びの充実、2つ目、自治的・創造的な活動の充実、3つ目、安心・安全で居心地のよい学校というキーワードが挙げられております。このキーワードを9年間貫く形で教育を進めていく必要があると考えております。
本席からの答弁、以上といたします。
○議長(丸山正昭議員)
再質問、土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
それでは、順次質問させていただきます。
要旨1に関してなんですけれども、4月の中旬以降設計業者と契約を締結して、その後具体的に基本設計に入っていくというお話しでしたけれども、小中併設か義務教育学校にするのかは、いつ、どのように決めるんでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
議員がお考えのように、小中併設か、あるいは義務教育学校かということ よって設計に関する考え方も当然変わってまいります。これまでも実施してきた先進地視察ですとか、その他いろんな情報の収集によって得た知見を生かしながら、その設計の中で学校関係者や市民の皆様の意見を聞いていくわけですが、それを参考にして、これから小諸市が目指す教育の方向性を具現化しやすい制度を検討し、教育委員会にて最終的には決定したということでございます。これも設計の中で当然反映させる必要がございますので、基本設計、令和6年度に入ってから取り組むわけですが、その中で判断できればなというふうに考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
例えば、小中併設ならば、校長室は小・中それぞれ必要になります。義務教育学校であれば、校長先生は1人なので1つでいいですよね。小中併設であれば、校舎は小学校と中学校と別々となり、義務教育学校であれば、4年生と8年生が教室が同じ階にあって、交流がすぐできるような状況にあってもよいわけですよね。このようなことを決定しないと具体的な設計に入れないと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
基本設計、令和6年度から入りますけれども、基本設計は、本当に学校の一番のその根幹となる部分の設計ということでもございますので、その設計を固める中で、当然市民や教育関係者の皆さんのご意見を聞いてから固めていくということでございますので、基本設計の中でそこを最終的には決められればいいのかなというふうには考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
義務教育学校にするかどうかを早急に決めて、小諸市の教育の方針を明確に打ち出すべきときにもう来ているんじゃないかというふうに思います。ほかにも、地域の方との交流スペースや放課後の居場所について等々、昨日の小林和彦議員の質問の中にもありましたけれども、7月から8月頃に市民の意見を伺うワークショップを行うとすると、それを聞いてから決めるというよりは、やっぱり教育委員会としてやっぱり方向性を示していかないと、全部意見を聞いてというんじゃなくて、やっぱりある程度大事なところをこうやって決めていこうと、それで市民の皆さんいかがですかとか、学校関係者の方どうですかというような段階にしていかないといけないと考えますが、その辺いかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
令和5年7月、昨年の7月に策定した学校再編計画によって教育委員会の考え方は示させていただいております。プロポーザルの実施要項の中にもこのことはしっかりとうたい込んで、選定の、今回はポイントとしても、その部分はしっかりとなっているということでございます。そのため、設計が進められないということではございません。ただ小中一貫教育については、これまでも説明してきましたとおり、現在校長会で検討を進めて の段階に来ているということもございますので、その検討結果を踏まえて、小諸市の小中一貫教育の柱となるビジョンも作成する必要がございます。そんな段階ではございますので、それと並行して今おっしゃったことについては、同時に並行して検討していくということになります。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
校長会で考えていただくということもとても大事です。昨日の和彦議員との答弁の中にもありますが、懇話会のようなものはつくっていかないというような話もありましたけれども、私は何かそういう会が必要じゃないかなっていうふうに思っておりまして、やっぱりその校長会だけでははなくて、いろいろな有識者の方とかを入れて、そういうところでやっぱり話をもんでいく。そこには本当の現場の学校の先生が入っていただいたり、子どもの声とか保護者の声とかいろいろと。設計のところでいろんな声を聞いていくのはもちろんそうなんですけれども、やっぱりその前の懇話会じゃなくても何かそういうような会をつくって、小諸市の教育を本当にこれがどうするかというのも考えていくというのが重要かなって思っておりますが、いかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
昨日の小林和彦議員の再質問でこの件については触れさせていただきましたが、県の今、現行、この再編でつくられている懇話会のような組織は、つくるということは現在考えていないところでございます。当然基本設計を作成していく中での市民意見あるいは学校関係者の意見をいろんな手法を使って聞いていく場面をつくってまいりますので、その中で意見を聞きながら、もちろんそこには設計者も入りますし、私ども教育委員会も入りますし、そういった中で、あと併せて審査委員の先生方にも、専門家でございますので、教育の関係者も入っております。そんな意見も聞きながら、総合的に組み立てて判断して、最終的な設計をしていくということを考えておりますので、現在はそんな考えで、現在は進めていきたいというように考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
今のお話では、設計者とか審査委員の方とか教育関係者の方も入っていて、総合的に組み立てていくというお話でした。先ほどのスケジュールだと、ちょっとすごく大まかなので、やっぱりもうちょっとこの時点でこういうふうにやっていくというのも細かく明示していただきまして、それでやっていただけると、市民の皆さんも、特に芦原中学校の学区の子どももそうですし、保護者もそうですし、先生方もそうですし、やっぱり本当に分かって理解していただきたいなって、そこで係わっていただきたいなと思いますので、詳細やっぱり示していただきまして、やっていただければと思います。
次、質問事項2なんですけれども、学力に関してなんですが、全国学力・学習状況調査ってやっていると思いますけれども、ほかにCRTとかNRTというのは、小諸市の全小学校とか中学校で実施しているでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
教科あるいは学年については各校では異なりますけれども、小学校全校でCRTを実施しております。また、中学校は、全校でNRTを実施しているということでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
全国学力状況調査の小諸市の結果は、小諸市のホームページに成果説明書及び実施計画書で掲載されていまして、全国を100とした場合、令和3年度は小学校93、中学校は94。令和4年度の小学校は97、中学校は93.4と。小学校は向上してきて、中学校は横ばいだなというふうになっているんですけれども、令和5年度の結果は、この過去の2年と比べていかがでしたでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
令和5年4月18日に、今年度、令和5年度の全国学力・学習状況調査、実施されております。その結果について、学校あるいは学年によって差異はございますけれども、小諸市全体の傾向といたしまして、小学校では、国語はほぼ同じ、それから算数はやや下回るということで、これ、前年度は、両方とも、国語、算数ともに全国平均と比べてほぼ同じということでありましたので、算数が若干やや下回るという、今回は結果でございました。ただ、対象の児童は、同じ児童を対象にやっているわけじゃなくて、学年、5年生とかということでやっていますので、当然学年が1つずつ、当然ずれていますので、同じ人が対象ではないということはご承知おきいただきたいと思います。
それで、小学校は結果以下のようなんですが、中学校は同じような見方でいきますと、国語は昨年と同様に全国の平均と比べてほぼ同じ、それから数学と英語がやや下回るという結果でございました。特に数学は、学習指導要領の領域でいきますと、図形、それから英語は書くことという辺りが苦手としているのかなという傾向でございます。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
今、詳しく教えていただきました。
この現状を教育長はどのように捉えていらっしゃいますか。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
○教育長(山下千鶴子君)
お答えいたします。
学力の課題というふうに考えさせていただいていいでしょうか。小中一貫教育について現在校長会と一緒に検討を進めているわけではありますが、これまでご説明していましたとおり、まず初めに、小諸市の子どもたちの現状、つまり子どもたちのよいところと課題を今、洗い出しているところであります。先ほどの学力状況調査等々も関りながら検討を加えているわけですが、具体的には、自分の感じたことを言葉で伝えること、アウトプットする力が弱い。これは、経験不足、機会不足が関係しているかと思われます。
それから、記述式の問題になると正答率が下がる。それから、「話す」、「書く」、「読む」の言葉の力が総合的に落ちているのではないか。それから、今盛んに個別最適な学びということが行われておりますが、孤立した学びになっているのではないか。そのような課題としていただいております。
結果、言語力といいますか、ひいては学力、まあ国語力と言えばいいですかね、この言語の力を他者との関りの中で育てていくことが課題解決に向かえる、その方向性を見いだせるのではないかと、今、その辺りまで到達してきているところであります。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
詳しく分析していただいているなということが分かりました。どのようにこの結果を分析するかによって、かなりこれからの教育も変わっていくんじゃないかなというふうに思います。
先ほどCRTとかNRTもお伺いしましたけれども、このCRT、NRTと全国学力状況調査のどれかを毎年実施していれば…すみません、パネルをちょっとご覧ください。
失礼しました。こちら、令和5年度の全国学力・学習状況調査の算数ですね、これは。算数です。これ、全国とかって、こう書いてあるんですけれども、例えば算数の場合ですと、A、数と計算、図形、それから変化と関係、データの活用みたいな。本番で平均正答率がこのくらいみたいな、全国はこうです、みたいな、ありますよね。多分これは小諸市のも出ていますし、各学校の状況も出ていますし、各クラスでもこのような状況ということが出ている、こういう分析が出てくるはずですね。全部、それは全国学力状況調査、たまたまこれはそうですけれども、CRTやNRTもこのような分析が出てきているかと思います。
これを毎年実施していれば、パネルにあるような区分が、結果が表示されて分析もできます。それを使っていくと、例えば先ほど教育次長が、人間が違うって、去年と今年では人が違うのでとおっしゃいましたけれども、こういうのを継続して行っていけば、例えば、小学校1年生のときに図形分野で正答率が低めだった学年が、こう経年変化を見ていって、6年生になるまでには、このように指導したら正答率が上がってきているとか、ここで力がついてきているとか、まだ、先ほどの話のように国語の言語力がまだまだ弱いなとか、ということが分析できると思うんですけれども、このような経年の学力の比較というのもやられていますでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(安藤貴正君)
学力状況調査は、毎年、コロナのときは中止のときもありましたけれども、実施されておりますので、もちろん経年の比較は、同じようなテーブルでの比較という形で、比較のほうはさせていただいております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
これらの学力調査の結果から、小諸市の小中学生の学力をどのように分析して、小諸市の小中学校の学力の課題はどうなのかなっていうふうにやっぱり考えていかなきゃいけないと思いますし、あと、その学力の課題に対してどのような手だてを講じていくか。ただ分析しただけじゃなくて、じゃあそれを踏まえてどのように授業をしていくとか、どのように児童や生徒に対応していくのかということが、そこが大事かと思うんですけれども、その辺の課題を踏まえた手だては、どのようなふうに講じているかというのをお答えできますでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
○教育長(山下千鶴子君)
先ほどお答えしました課題に対して、幾つか見えてきた課題、それに対して、先ほどもお話ししました3つのキーワードで解決していきたいと考えております。
1つは、対話と協働による学びの充実であります。
明治以来、一斉教授型の中で子どもたちは学んできている、そこからの脱却をしっかりとしないといけないと考えています。子ども同士、ペアだとか、4人グループで学び合う授業形態によって、学び合い、支え合いの展開を実現したいと考えております。課題に対して、互いに分からなさの共有をし合う。正解に向かっていくというよりは探究に向かわせる、そういう授業を全教室で実施していくことを目指します。問題解決の過程で、問題解決を孤独な作業としないで、対話と協働によって実現していこう、ここに小諸市のスタンダードな授業スタイルを打ち出していきたいと思っています。
二つ目は、自治的・創造的な活動の充実です。
下級生が上級生に憧れ、上級生は下級生を大事にする、こういう関係性を生かそうと考えております。そのための場として特別活動が教育課程には位置付いておりますので、学級活動、児童会活動、生徒会活動に重点を置いて、子どもたちによる自治的な学校を目指したい。学級の、落ち着いて子どもたちが学習を含めた学校生活に意欲的になることができると考えています。
三つ目は、安心・安全で居心地のよい学校づくりであります。多様性を含みこんだ学校、発達段階に応じた適切な指導体制、指導の工夫等であります。
1人残らず子どもの学ぶ権利を実現し、その学びの質を高めていくこと、それを目標に9年間を貫く小諸の教育をしたいと考えています。誰もに居場所がある学校の実現、それから学力の向上、これはただいま申し上げた3つのキーワードの目標達成の結果としてもたらされるものと考えております。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
今の教育長のお話、とても大事なところだなというふうに思いますし、これ、全部の小中学校でやっぱり共有してやっていく、今から。だから、ペア、4人グループ、学び合い、支え合いのスタンダードな授業スタイルをもうつくって、学校再編だからじゃなくても、今から。もう令和5年度は終わりますので、令和6年度のスタートから、もう一斉に、新しく先生方もいらっしゃると思いますけれども、小諸市はこういうふうにやっていくんだよって、スタンダードはこうなんだ、こういうスタイルでいくよって。芦原中学校なんかもそうだし、小諸東中学校ともやるというようなこと。
それから今、児童生徒会とか、そこで上級生、下級生のつながり、係り、これも学校にそれぞれ行くというのもありますし、タブレット等も今、ありますので、それをうまく使って交流していく。それも令和6年度から始めていく。
それから、安全安心の居心地のよい学びの質という、そこで居場所づくり。やっぱり学校に行くにはやっぱり居心地がいいなって、学校に来てよかったな、楽しかったなって、今日こういうことを学べたなって思って毎日毎日を積み重ねていくことが本当に重要かなって思うので、それを全部の学校でやっていただきたい。スタートできるんじゃないかと思うんですね。できるところから始めていただきまして、教育を進めていっていただければというふうに思います。
また、小諸市の全国学力・学習状況調査の結果を分析して、公式ホームページでも教育委員会で公表していらっしゃいます。今回詳しく見させていただきました。令和3年度から5年度までの結果を見ると、私の分析では、国語では「話すこと」、「聞くこと」、それから算数・数学では図形や関数に課題が見られるんじゃないかなっていうふうに思いました。
また、無回答が高くて、問題によっては4人に1人が無回答というのもありました。国語、算数・数学共通して。あとは、問題文の意図がよく分からない、示された条件に当てはめることができずに点数にならないというようなこともあるようです。まずは、無回答を減らすこと。書かないと正解することはできません。書けば でももらえるかもしれない。そんなこともやっぱり正解というか、書いていく上では必要かなと。
学力の向上というのは、これをやったからすぐに成果が表れて、こんなふうに上がった、ぐんと上がったということはない。教育というのは全般的にそうだと思いますけれども、それは難しいです。だから、ふだんの生活の中での積み重ねが必要となってきます。例えば、小学校で書いている日記とか、中学校では生活記録を書いてると思いますよ。学習カードでテーマを意識した文章表現をしていくこともあるでしょう。問題文のキーワードを、ふだんの授業のときから、アンダーラインをつけたり丸をつけてここ大事だなってやっていく。それから今の日記とか、そういう学習カードとか、そういうところでも、そこで自分の思いを伝えていく、しっかり書いていく、そんなこと。そんなことを、本当に一つひとつのこと、これも毎日やっていくとかなり力がついていく大切なことかと思いますので、意識して全部の学校でやっていく。こういうことを決め出してやっていくこと、学年で、もう全部の学校、全部の学年で行っていくことも、小中一貫教育につながっていくことかというふうに考えます。
学力のばらつきの改善につながる小中一貫教育のカリキュラムづくりというのは、やっぱり書いてありますので、それをどのようにこれから行っていくというふうにお考えでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
○教育長(山下千鶴子君)
先ほども答弁しましたように、本市では、校長会を中心に小中一貫教育推進委員会が組織されております。今、検討しております。先ほども幾つかキーワードを紹介しましたが、その教育ビジョンそのものが小中一貫教育カリキュラムの根幹となると考えています。
9年間を通して、言語活動を大事に、対応できる深い学びに向かって小学校低学年の段階から、今議員もおっしゃったように、同じ学び方をしていく、どの学年もどのクラスも、この教室でも授業で。そういうことをしていくことで育成すべき資質・能力が育っていくものと考えております。
教科ごとの9年間のカリキュラムでありますが、基本は学習指導要領を用います。小諸市の子どもたちの資質・能力に、より効果的に伸ばすべく大事にしたい分野や、あるいは教科については9年間のカリキュラムの早速にも作成することも視野に入れたいと思っています。また、先行している自治体の好事例にも学んで、活用していきたいと考えております。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
同じ学び方をやっていくということをやっていくと、実はそれ、大事なんですけれども、何かちょっと苦しいなって思ってくる児童生徒も、中にはまた出てくるかと思うので、個別の最適な学び、そちらのほうもやっぱり踏まえつつ全体も見ていくということが大事になってくるのかなというふうに思います。
最後に、これで業者も決定したりいろいろと決まっていく、詳細に入っていくと思いますけれども、最後に、教育長に、今後学校再編を進めていく上で、現時点でのお考えを伺います。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
○教育長(山下千鶴子君)
現在、設計者を決めるためにプロポーザルを実施しています。各設計者のご提案を見ていると大変期待の持てるものがございます。ハード面に負けないように、ソフト面も頑張らなければいけないと考えています。教員が小中両方の子どもへの理解を公私を超えて深める、そして子どもが安心して生活できる学級、学校をつくらなければと考えています。小中一貫教育は、小中の段差を滑らかにするために行うというよりは、子どもの資質・能力を伸ばす環境をどうつくっていくかということに尽力したいと。そのために小中学校が連携しながら、互いに学校文化を理解して進めていくことを大事にしたいと考えております。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
さつき議員。
○3番(土屋さつき議員)
ありがとうございました。
それでは時間になりましたので、これで私の一般質問を終わらせていただきます。