『子どもたちを守れ!』(小林重太郎)
R5年三月定例会
1 子育て支援について
(1)不登校、いじめ、児童虐待、子どもの貧困などへの具体的支援策について
① 不登校の子どもたちを対象とした「生きる力」としての学力をつけるための学習支援の構想は進んでいるか
② 見えないいじめ(ネットいじめ)の把握と対応はどのようになされているか
③ 「児童虐待の発生予防、早期発見、発生時の迅速・的確な対応を行うための関係諸機関との連携の強化」(施政方針・実施計画書兼事業説明書)とは、具体的にどのような行動を想定しているか
④ 経済的困難を抱える子どもの把握は充分になされているか
⑤ 制服、運動着、通学カバンなどの学校指定用品の負担について、どのような認識を持っているか
⑥ すべての子どもたち、子育て家庭を対象とした「小諸市独自」の支援策を創設すべきではないか
令和5年3月1日
◇ 小林 重太郎 議員 一般質問のすべて◇
○議長(丸山正昭議員)
次に、一括質問一括答弁方式により、18番、小林重太郎議員の質問を許します。
18番、小林重太郎議員。
〔18番 小林重太郎議員 質問席〕
○18番(小林重太郎議員)
18番、小林重太郎です。
最初に、まず質問をさせていただきます。
件名1、子育て支援について。
要旨(1)、不登校、いじめ、児童虐待、子どもの貧困などへの具体的支援策について。
質問事項①不登校の子どもたちを対象とした「生きる力」としての学力をつけるための学習支援の構想は進んでいるか。
質問事項②見えないいじめ(ネットいじめ)の把握と対応はどのようになされているか。
質問事項③「児童虐待の発生予防、早期発見、発生時の迅速・的確な対応を行うための関係諸機関との連携の強化」これは施政方針・実施計画書兼事業説明書にありますが、とは具体的にどのような行動を想定しているか。
質問事項④経済的困難を抱える子どもの把握は充分になされているか。
質問事項⑤制服、運動着、通学カバンなどの学校指定用品の負担について、どのような認識を持っているか。
質問事項⑥すべての子どもたち、子育て家庭を対象とした「小諸市独自」の支援策を創設すべきではないか。
まずは、ご答弁のほうをお願いいたします。
○議長(丸山正昭議員)
ただいまの質問に対し、答弁を求めます。
市長。
○市長(小泉俊博君)
18番、小林重太郎議員の質問に対して答弁をいたします。
件名1、子育て支援について。
要旨(1)、不登校、いじめ、児童虐待、子どもの貧困などへの具体的支援策について。
質問事項①不登校の子どもたちを対象とした「生きる力」としての学力をつけるための学習支援の構想は進んでいるかについて答弁をいたします。
ひきこもりやいじめ、貧困など、様々な理由により不登校児童生徒の学習機会や居場所の確保などにつきましては、各学校、教育支援センターや教育委員会の専門職などによる支援ネットワークと、不断の努力と工夫による継続されております。このことは議員もご承知されているとおりでございます。
さて、ご質問の新たな学習支援の構想につきましては、平成27年より本市でも着手しております生活困窮者自立支援事業の支援メニューのひとつ、子どもの学習・生活支援事業の取組が挙げられます。これまでの教育委員会側からの支援に加え、福祉の面からもアプローチし、教育と福祉の連携により、学びの機会、社会性や協調性、自己肯定感など、子どもたちの生きる力を育むことを目的としているものであります。
また、学習支援を糸口として、親への養育支援、あるいは世帯が気づいていない諸課題について発見し、福祉的支援につなげるなど、子どものみを見るのではなく、家庭全体も含めた包括的な支援を継続することにより、子どもの将来の社会的自立を目指し、貧困の連鎖を防止することも目的に挙げられます。
これまでの準備状況を申し上げますと、今年度当初より、県及び先行実施自治体での研修を行い、担当課と小諸市社会福祉協議会による本市の事業計画案を策定してきたところであります。この間、児童民生委員、主任児童委員、教育委員会、学校側などの関係機関に対しまして事業概要と導入スケジュールを説明し、協議を重ねてまいりました。今年度中に事業チラシを各学校経由で児童生徒に配布し、令和5年度より事業開始とする予定であります。
次に、質問事項②見えないいじめ(ネットいじめ)の把握と対応はどのようになされているか答弁をいたします。
パソコンやスマートフォンなどの端末の普及やSNSの普及により、誰でも簡単に情報を入手、発信できる世の中になりました。また、精査されていない不確かな情報や悪質なフェイクニュースも広がりやすくなっており、子どもが誤った認識で情報を発信すると、他人を傷つけてしまう場合があります。子どもたちは膨大な情報から正しい情報・自分が欲しい情報を探し見極める力、情報を正しく作成・発信する力などについて身につける必要がございます。
学校においては、1人1台の端末でタブレット学習を行うに当たって、情報リテラシーの学習を行うとともに、併せて保護者に対しても情報リテラシーの講演会等を実施して、正しい情報の見極め方、情報発信の重要性について周知しております。
毎月、学校からの「いじめの発見・対応等の報告書」を教育委員会に提出いただいておりますが、その報告の中にネットいじめに関しては、今年度、残念ながら2件の報告がありました。個々の案件ごとに学校と保護者、状況に応じて教育委員会が連携し対応してきており、現時点では大きな問題に至っておりません。
正しい情報、自分が欲しい情報を探し出す力を身につけるため、子ども自身はもちろん、保護者にも周知し理解してもらうことが重要であるというふうに考えております。
次に、質問事項③「児童虐待の発生予防、早期発見、発生時の迅速・的確な対応を行うための関係諸機関との連携の強化」、これは施政方針・実施計画書兼事業説明書にありますが、とは具体的にどのような行動を想定しているか答弁をいたします。
児童虐待は、児童虐待の防止等に関する法律でも記されているとおり、子どもの心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、次の世代にも引き継がれるおそれのあるものであり、子どもに対する最も重大な権利侵害であります。
同法では、児童に対する虐待の禁止、児童虐待の予防及び早期発見、その他児童虐待の防止に関する施策を推進し、児童の権利擁護を図ることとされております。
本市においては、子ども育成課子ども相談係を児童虐待の対応窓口として、教育委員会、福祉事務所、健康づくり課など庁内関係課のほか、児童相談所、警察、学校や保育施設など関係機関とも連携して、小諸市要保護児童対策地域協議会を設置し、児童虐待の予防、早期発見、発生時の迅速・的確な対応に取り組んでおります。
また、令和5年度においては子ども育成課内に、子どもと子育て家庭の総合的な相談支援窓口として子ども家庭総合支援拠点を設置し、子どもの権利擁護に向けて、関係機関とのより一層の連携を図ることとしております。
次に、質問事項④経済的困難を抱える子どもの把握は充分になされているか答弁をいたします。
本市では、小諸市要保護及び準要保護児童生徒就学援助制度により、小中学校に在籍する子どもが経済的理由で学習を妨げられることなく学校生活を送ることができるように、保護者へ給食費や学用品費などの就学上必要な経費の一部を援助しております。
本制度につきましては、毎年、年度当初に全児童生徒を通じて保護者宛てに申請手続をご案内しております。また、毎年、10月から11月に実施します就学前健診時や厚生課での児童扶養手当の申請手続の際にも、当該制度についての説明を行っており、機会があるごとに保護者への周知を行っております。さらに、年度途中においても災害、事故、疾病等により家庭の状況が大きく変化した場合、また新型コロナウイルスの影響により世帯収入の減少が見込まれる場合にも随時申請を受け付け、援助を行っております。
経済的困難を抱える児童生徒の把握については、当該年度による把握はもとより、庁内関係部署及び学校、社会福祉協議会、民生児童委員の皆様などとも連携を図りながら、その把握に努めております。
次に、質問事項⑤制服、運動着、通学カバンなどの学校指定用品の負担について、どのような認識を持っているか答弁をいたします。
子どもの制服、運動着、通学かばんなどの学校指定用品の保護者負担については、現在、家計を直撃している物価高騰の影響により、経済的に困窮されているご家庭には大変厳しいものがあるというふうに認識をしております。
義務教育の9年間は、学校教育法第19条において、「経済的理由によつて、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない」とされており、本市においても要保護及び準要保護就学援助制度により、学用品費、通学用品費、校外活動費、入学準備費、新入学児童生徒学用品費、修学旅行費、通学費、学校給食費など、就学上必要な経費の一部または全額を援助しております。まずはこの制度の周知を図り、その上で今後の情勢を見極める中で、当該制度の拡充などについても教育委員会とともに検討してまいります。
質問事項⑥すべての子どもたち、子育て家庭を対象とした「小諸市独自」の支援策を創設すべきではないか、答弁をいたします。
市では、第2期小諸市子ども・子育て支援事業計画の基本理念である「子どもが輝き やさしさつながる 笑顔あふれる小諸市」の実現に向け、計画的に子ども・子育て支援施策を総合的に推進をしております。
この間、子育て中の保護者を会員として、児童の預かりなど会員の相互援助活動をサポートするファミリーサポートセンター事業の開始や、病児病後児保育事業として、こもテラス内にこもろスマイル園の開設、昨今の経済状況等に応じた就学援助費の拡充などを行っておりますが、令和5年度においては、子どもと子育て家庭の総合支援の窓口として、子ども家庭総合支援拠点を開設するとともに、ヤングケアラーへの対応として、子育て世帯訪問支援事業の実施や、先ほどの答弁にもございましたが、子どもの学習支援事業などを行っていくこととしております。
さらなる子どもと子育て家庭への支援策につきましては、国のこども家庭庁の開設に伴う子ども・子育て家庭への新たな支援策や小諸市子ども・子育て会議での検討も含め、市として実施すべき支援策について検討してまいります。
本席からの答弁は以上となります。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員、再質問はよろしいですか。
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
それでは、今回、私、個人質問ではありますけれども、まず初めに、私たち5人で組んだ会派、幸笑みらいですが、誰もが幸せを実感し、笑って生きられる未来をつくっていくことを目的に、志を同じくする議員が集い、政策集団としての結成をいたしました。市長の政策には、市民の目線になって、是々非々の態度を貫く、この方針でいく決意であります。
それを受けまして、最初に市長に質問ですけれども、少子化対策、この言葉を使っている方はいっぱいいるし普通だから、決して批判するわけではないんですが、どうもこれはマクロ的な視点のことかなと思うんですよ。この言葉からは一人一人の子どもたちの姿が見えてこない。やはり求めるべき本質は少子化対策というよりは、やはり今、目の前にいる子ども、あるいは若者の支援、応援ではないかなと思いますが、市長、このあたりのところは感想でいいんですが、どうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
市長。
○市長(小泉俊博君)
今、議員おっしゃっていただいたマクロ、ミクロ、両視点が必要というふうに考えます。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
分かりました。
次に、これは私ごとにもなるんですが、今回、全体の質問6つありますけれども、私は先週の金土日、2泊3日であすのばという団体主催の子どもの貧困対策全国支援団体合宿に行ってきました。議会中での泊まりですから、議長の許可はちゃんと得ております。ここは、恐らく現在の日本における子育て支援の最前線、最も深いところであろうと私は思っています。私個人としても虐待あるいは子どもの貧困問題など、これまでもしっかりと取り組んできましたし、いわゆる単なる資料を読んだよ、ネットで見たよというんではなくて、子ども食堂など、それこそ年間何百日という現場での実践を積み重ねてまいりました。そういうつもりではありましたけれども、しかし、今回の合宿、あるいはあまりにも深い学びをもって、やっぱり自分の浅さを実感しました。まだまだ浅い。
したがって、今回、質問4から6、子どもの支援関係ですが、これも再質問はいたしますけれども、まだまださらに研鑽を積んで、次回以降の一般質問にさらに深い質問をしたいと思っておりますので、今回は4から5も再質問はいたしますが、どちらかというと1から3、不登校、いじめ、虐待を主に時間を使いたいと思います。
まず、1番の不登校での学習支援ですけれども、既にスケジュール的にというか、ある程度前から進んでいるということは分かっているんですけれども、これどうなんでしょうか、あまりほかの市と比べるというのは私は好きじゃないんですけれども、他市の状況というのは、教育次長、どうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
答弁を求めます。
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
学習支援につきましては、他市においても同様なことをやっているということで、小諸市独自だとか早期にというようなことではございませんので、またそういう他市の状況も参考にして進めてまいりたいというふうに思います。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
つまり、遅れているわけでもないけれども、やっぱり先進自治体というような事例はあるんですね。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
先進でやっているところは多くありまして、本市におきましては、そんなに早いほうではございません。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
これも早さを競うわけじゃないんで、ただ、先進自治体があれば参考になるところもあるだろうというお話でございます。
答弁の中にもある程度入ってきたかなとは思うんですけれども、これは既にある程度構想も進んでいるわけですよね。どちらかというと厚生課のほうになるんでしょうか、このほうは教育委員会ではなく。これ、どうなんでしょうか、いわゆる学力はもちろんなんだけれども、いわゆるトータルに何というか、こう、かちんかちんの勉強をしているんじゃなくて、遊び的なもの、あるいは会話的なものを含めてかなと思うんですけれども、そのあたりの構想というか、想定はどうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(依田秀幸君)
この事業、令和5年度から年度当初から進める予定で準備をしているところでございますけれども、あくまでも支援するお子さんに合わせて、市長の答弁でもございましたけれども、世帯全体、家庭等も含めて、どういう方法が一番支援につながるのか、学習支援ももちろんですけれども、子どもの生活全般にわたって支援できるように、きめ細やかな対応ができればいいなというふうに、そんな部分を目指して準備を進めているところでございます。
以上です。
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
そのあたりのところもとても大切な視点であると思います。いわゆる学力も、もちろん生きる力として必要なんだけれども、それだけではなくて、やっぱりトータルな関係ですね。
そういう中で、これも答弁にある程度あったかなと思うんですけれども、これはひとつの、これも重要だけれども、それをさらに糸口として生活環境や生活支援に結びつけるという構想であるかと思うんですが、このあたりのところを、部長、もうちょっと深くどうでしょう、ご説明を。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(依田秀幸君)
そうですね、まだ具体的に対象者が決まって、面接等をして、どういうふうに支援していくかというのを手順を踏まないと、具体的にはここではお答えできませんけれども、一番の事業の、これは国の事業なんですけれども、国のスタートの始まりというのが、やっぱり例えば生活保護世帯のお子さんだと、全体的に見て進学率が低いとか、そういう部分が非常に問題になっているという部分で、特に高校進学の時点でなかなかつまづいてしまったり、高校へ進学しても退学してしまったりと、そういう事例があって、そこがまた貧困の連鎖につながるんじゃないかというような部分もありまして、特に中学生、やっぱり小学校から中学校、中学校から高校、そういう部分でのやっぱり学習の支援という部分が大事になるのかなという部分です。
あと、そのほかにも生活のリズム自体が乱れているお子さんとかもいらっしゃいますので、個々、そのお子さんの状況に応じて支援をしていくことが必要だというふうに考えております。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
これ、こういう事業は何でもそうなんだけれども、行政、民間を問わず、決して人数の多いをもってよきとするものでは絶対にない。人数の想定というのは何かありますか、その辺は。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(依田秀幸君)
現在、その対象になる方、いずれにしてもご本人、また家族が希望されないと強引に進めるわけにはいかないんですけれども、今のそういった状態の中では、三、四人の方を対象というふうに今のところ考えているところです。
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
一応、三、四人、これは多いとか少ないという話ではないと思います。ただ、言えることは、こうしたものを求める家庭にはちゃんと情報がいかなければならない、そこが重要だと思うんですよね。それが結果としてそれより多くなっても、少なくなっても、それがいい悪いじゃないわけですけれども、これは全世帯、チラシの配布ということでしょうか。そこが重要だと思うんですけれども、このあたりのところはどうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(依田秀幸君)
これは一応、学校等においては全児童にお配りする予定でおります。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
全児童生徒に配るということで、大変、それでいいと思います。ずっと以前は、本当に何年か前は、これはという必要なご家庭を見て、教育委員会のほうですけれども、主に配っていたということで、それだと絶対漏れがあるし、そういうやり方は失礼じゃないかということで、やはり何年か前からは、こういうことは全て、ほとんど全く縁が無い、関係無い、必要無いであろう家庭も含めて全ての家庭に配る、これが物すごく重要なことだと思いますので、そういう方針は大変いいことだと思います。こののところ、小諸市、教育委員会のほうも含めてそういうことを徹底してきたから、大変それは非常にいいやり方だと思っております。
それから、民生児童委員さんとの係わりというのは、これはどのような想定になりますかね。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(依田秀幸君)
特に主任児童委員の方につきましては、教員のOBの方とかもいらっしゃいますので、学習支援のそのお子さんの支援自体をお願いできる方にはお願いしたいというふうに考えておりますし、また、そのほかにも情報の提供ですとか、地域での支え合いですとか、様々な方のご協力をいただいて事業を実施していきたいというふうには思っております。ただし、個人情報のプライバシーの問題もありますので、そこら辺には十分配慮をしながら、できるだけ多くの皆さんにご協力をいただいて事業を進めていければいいなというふうに考えております。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
それでは、続きまして、2番のネットいじめのほうに入ろうと思いますけれども、ネットいじめ、答弁の中では報告2件、現在大きな問題に至っていないという回答が非常に怖いんですよね。その意味するところは教育長も教育次長もよくお分かりかと思いますけれども、実際には2件というんではなく、把握し切っていないのがあると考えなければいけないというか、当然考えるべきじゃないんでしょうか。どうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
私もそういうふうに思います。この2件につきましては、毎月、いじめアンケートというのを主に児童生徒に取っていまして、その中で把握したものでございまして、そのほか、このアンケートに出ない部分もかなりあるのかなということで、その点は教員が生徒一人一人の顔だとか、その変化を見て声がけをするなど、このいじめの前の段階で大分発見する件数も多いのかなというふうに思います。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
確かに顔を見る、そういうことは現場において非常に重要なことだと思いますね。恐らくこの2件というのは、報告としては2件であって、現実にはという部分で、ある部分というのは本当に共通認識だと考えさせていただいていいと思います。教育長もうんうんと言っていただいているんで。
非常にデリケートというか、難しい問題なんですよね、これもプライバシーの問題とかもろもろあって。これ、ネットいじめの手段というのは、小諸市がというよりは、全国的な事例的に何かこういう流れになっているというのはあるんですか。ちょっと難しい質問ですかね。
○議長(丸山正昭議員)
答弁できますか。
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
ネットいじめ、インターネットのいじめというのは、子どもが持っている例えば携帯電話とかパソコンだとかというのを、なかなかそれを親だとか教師が見にいくことがちょっと難しいことがありますので、なかなかその発見はできないのかななんていうことでございますけれども、一番はやっぱり学校ですとか家庭、地域でこういういじめ、ネットだけじゃないんですけれども、いじめを許さないというような取組が重要かななんて、すみません、答えになっていませんけれども。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
なかなか難しい質問をしてしまったかなとは思います。ただ、共通の認識として得られたのは、やはり報告は2件であっても、くどいようでけれども、現実にはまだまだ多くあるであろうということと、やはり大きな問題に至っていないという部分は果たしてどうかなという、問題には至っていないんでしょうけれども、潜在的なものが動いている可能性はあるわけでして、その辺のところもほぼ共通認識は得られたかなと私は解釈しております。
いじめ全般、これはネットいじめに限らずですけれども、よく加害者と被害者という言い方がよくないかもしれないですけれども、いじめた子といじめられた子が先生の前に行って、それで、これからは仲良くしようねというような話になる、それで解決したなんていうことを言う。だけれども、こんなの全然解決になんてなっていない、絶対にくすぶっている、むしろ再燃する可能性がある。非常に、そういう仲良くしていこうねなんていうのは解決ではないと思うんですけれども、この辺、ちょっとネットいじめを含めてになるんですけれども、どうでしょうか、教育長。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
○教育長(山下千鶴子君)
答弁の時間をいただいてありがとうございます。言いたいと思っておりました。
そもそもこのいじめ、先ほどのネットでというのは、これ匿名性というか、そこが非常に危険であって、自分の名前を明かさなくていいわけですから、非常に何でも書き込める。でも、その明かさないで何でも書き込むその世界には、きっとそのお子さんなり人々の心の中に今ストレスがたまっているんだろうなということで、そういう意味でも加害者の心も考えなければいけないということが一つあります。
それから、一番は学級づくりですね、私が思うのは、予防しなければいけない。そのために、小林議員、いつもおっしゃるとおり、水面下ではたくさんあるだろうと。したがって、先生方というのは、いじめがあって当然と思う、そういう姿勢でクラスの子どもたちに向かうということがまず一番大事であると考えております。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
今の教育長の答弁の中の最後の部分ですね。いじめがあって当然という態度で先生方が向かう、これはとても大切なことで、物すごく重要な答弁をいただいたかなと思います。
それでは、時間もないので、じゃ、3番の虐待関係なんですけれども、児童虐待に関しての通報相談件数というのは、ここ数年でいいんですけれども、どんな動きでしょうか。次長。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
この通報件数につきましては、児童相談所に直接もありますけれども、小諸市に相談があった分ということでご報告をいたしたいと思います。
まず、平成30年度が43件、令和元年度は46件、令和2年度が71件、令和3年度が75件ということで、年々増えているような状況でございます。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
令和2年度から、40幾つから70幾つと増えている。これは、これも何度がこの場面で言ったと思うんだけれども、一つにはやっぱり深刻な状況を捉えなければならない、特にコロナとかあります。もう一つは、社会の認識が高まって、今までは見過ごしていたもの、通報しないでいたものが、ちゃんと市町村や児相に通報されるようになってきたという動き、両方、これ多分、分析はできないですけれども、交じっているんじゃないかと私は思うんですけれども、そのあたりはどうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
私も議員と同様のふうに考えております。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
やはりこの辺のところは、何と言っていいか、表現は難しいですけれども、そういう部分も交じっているということは間違いないと思います。だから、社会の認識としては多分高まってきていることは、ここ3年ぐらいでしょうか、間違いないと思います。ただ、そうはいっても、やっぱりコロナの関係とかもありまして、厳しい状況が増えていることもまたあることも間違いないと思います。
それで、今、ちょっと具体的ですけれども、例えば小中学校、保育園等、あざがあれば必ず通報するというようなことになっているというようなことをお聞きした、これは当たり前のことかもしれないけれども、それは間違いないですね。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
そんなふうに周知をしていまして、事実、何件かそういった報告が上がってきております。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
それはちゃんとそういう方針は徹底されているということでよろしいですね。これは当然のことでしょうけれども。
もう一つ、県とか国だけでじゃなくて小諸市独自の、これは要対協になるんですか、虐待の防止のマニュアルというんですかね、こういうのもあると聞きましたけれども、この辺はどうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
議員おっしゃるとおり、ちょっと、なかなか国や県のマニュアルって非常に厚いものですから、市のほうで独自に少し見やすいような形でマニュアルを作って、それぞれ学校、校長会、教頭会等で説明をしております。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
ここで小諸市はそういった形で認識深くやっていただいているということは理解いたしましたけれども、何でもとにかく、これは一般論ですよ、一般論として、しかも教育関係にこだわらず一般論として、マニュアルを作って終わり、こういう厚いものを作って終わりとか、一般論ですよ、あくまで、としてあるかと思うんですけれども、この小諸市独自のものも含めて虐待防止マニュアルというんですか、対応マニュアルというんですか、これは学校、保育園に行っていることは間違いないんですけれども、現場での認識、活用といったらばちょっと違うかもしれないけれども、現場での認識はしっかりなされている、つまり、ただ積んであるだけではないでしょうねという意味で、このあたりの現場ではどうなんでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
一応、学校では、先ほど言いましたように、校長会ですとか教頭会の中でマニュアルについては説明をして、有効に活用するようにというようなことで周知はしておりますけれども、すみません、ちょっと現場の中でどのような活用をしているかについては、承知をしていないような状況でございます。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
この場合は活用という言葉が適切かどうかはちょっと分からないけれども、少なくともしっかりとした認識を持っていていただかねばならない、これは間違いない、当たり前のことですけれども、これはまた。今の次長の答弁の中で、完全に把握し切っていないということでもありましたので、その認識度合いといいますかね。ぜひ、せっかく市が独自のものまで作って利用しやすい形にまでしていただいたんだから、やはり各書類をまく保育園等、ちゃんとこのあたりのところの認識度合いといいますか、現場での認識の状況というのは、一度、やっぱりちょっと、これを機会に改めてワンプッシュという感じで一押ししていただきたいなと思うんですけれども、どうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
ご指摘ありがとうございます。
学校、あと保育所においても、ちょっと現場でどのように使っているか、何といいますか、調査というか、内情をちょっと調査したいと思います。ありがとうございます。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
それでは、最初に言いましたとおり、4から6の子どもの貧困関係は、またじっくり取り組もうと思いますが、答弁の中で、6番が先になりますけれども、いいですか。ちょっと6番に先に触れたいんですけれども。
○議長(丸山正昭議員)
6番を先。
○18番(小林重太郎議員)
先というか、4から6を合わせての中で、ちょっと6に触れる部分なんですけれども。
○議長(丸山正昭議員)
はい。
○18番(小林重太郎議員)
ありがとうございます。
6番の答弁の中で、5番もそうだったかな、厳しい状況を認識しているとか、就学、今後……。5番と6番を合わせて、5番の制度に関しても、就学支援とかの制度は周知を図っていくんだけれども、その状況を見て拡充していく、それから6番の支援策に関しても、新たな支援等の検討をしていくという言葉がご答弁の中にあったと思うので、これはまだ検討だから、具体的にといっても無理だと思いますけれども、その辺はやっぱりそういう状況を見て、場合によったら拡充、就学援助とか拡充ですね、この間もしてもらったばかりですけれども、をしていく。あるいは、新たな制度も必要であったらば検討していくという、必要だったらやるぞという姿勢には間違いないでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
○教育次長(富岡昭吾君)
議員おっしゃるとおり、必要な部分については拡充をしたり、新たにそういった政策をやっていくということでご理解いただきたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
やはり、今現在、制度として5番の学校指定用品の負担の軽減についても、あるいは子育て家庭全体を対象とした独自の支援策についても、具体的ではないにしろ、必要あらばやるぞという姿勢を確認できたということで、大変ありがたいかなと思います。時間ない。
やはり最後に市長にお聞きしたいんですけれども、これも今まで何回も言っている内容なんですよ。毎回言っているといってもいいかもしれませんね。小諸市はここ数年ですか、まちに非常に活力が戻ってきました。恐らく私の子どもの頃以来というか、何十年ぶりでしょうか、本当にまちに活力が戻ってきた。しかも、人口も社会増のほうは増加に転じた。とても明るい話題が増えてきております。ただ、その一方で、子育て家庭の現状、大変厳しい数字が出ていることも市長は嫌というほどお分かりだと思います。
やはり、これからまさに、いつも言っていることなんですけれども、まちの活性化と子ども支援は決して二者択一でもないし、どちらが優先ということでもない。両方ともに極めて重要である。そういうことで、子育て支援のほうにももっともっと資源を使っていただきたいと思うんですが、市長、その辺のところはどうでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
市長。
○市長(小泉俊博君)
小林議員が私、就任してこれで7年になりますけれども、やはり先ほどの就学援助費の交付、交付というか案内のチラシもご指摘をいただいて、全家庭に配布するということも含めて、やっぱり様々にご指摘をいただく中で改善をしてきた、それで今がある。おっしゃるとおり、まちの活気も大変、何十年ぶりか分かりませんが出てきた、それはもちろん子どもの環境がそれでよくなるというイコールではないという部分もありますが、やはり、私が原点に戻れば、やっぱりウエルネスシティというのを掲げた、これも特徴のひとつとして、あらゆる分野において健康、健全を目指していくということが、これはもう子育て、教育においても同じ健康、健全を目指していくという意味でありますので、併せて、ここに住む子どもから大人まで全ての人たちがやっぱり健康で幸せな人生を送れるような施策をこれからも取っていくということで、お願いいたします。
○議長(丸山正昭議員)
小林重太郎議員。
○18番(小林重太郎議員)
それでは、以上で私の質問を終了させていただきます。
○議長(丸山正昭議員)
以上で18番、小林重太郎議員の質問を終わります。