『こもろ愛のりくんの課題・小諸市こども計画の実効性』   中村美奈子

2025年06月11日

R7年6月定例会
1 予約制相乗りタクシー「こもろ愛のりくん」について(パネル使用)
(1) 利用者が望む「こもろ愛のりくん」と市が目指す公共交通のあり方について
 ① 令和6年度の運行事業費を踏まえ、どのような課題があるか
 ② 高齢化社会が更に加速する今後に向けて、「こもろ愛のりくん」の改善点やその他の公共交通などの協力体制をどう考えているか
 ③ 利用者の声を必要に応じて反映させ利便性と快適さの向上を図るべきだと考えるが、市は具体的に何を行い課題解決のために大切に考えることは何か
 ④ 3月末で終了した佐久平便試行運転の課題と評価から、今後の計画はどのように考えているか
2 小諸市こども計画について(パネル使用)
(1) 子ども・若者の活躍機会づくりについて
 ① 具体的にどのようなかたちで開催され、子どもや若者の声をどのように反映していくのか
 ② 今後の開催予定の見通しはどうか
(2) 学童期の育ちの支援について
 ① 学校教育における専門的な人材の配置・資質向上・勤務環境改善における進捗状況はどうか
(3) 地域で子ども・若者の成長を支える仕組みづくりについて
 ① 子ども・若者が頼れる相談窓口・支援場所の運営と周知の課題は何か
 ② 様々な困りごとに対応できる相談窓口が機能するために何が必要か

◇ 中 村 美奈子 議員

○議長(山浦利夫議員)

  次に、一問一答方式により、2番、中村美奈子議員の質問を許します。

  2番、中村美奈子議員。

〔2番 中村美奈子議員 質問席〕

○2番(中村美奈子議員)

  議席番号2番、中村美奈子です。

  通告順に従い質問いたします。

  今年春頃、こもろ愛のりくんを利用している方々から話を聞いてほしいということで話を伺いました。利用者の方は自分たちの主張ばかりではなく、以前からの資料をたくさん集め、小諸市の財政面や今後の公共交通の在り方など幅広い視点で本当に真剣に考えてくださっていました。

  私自身も愛のりくんの登録は以前からしていましたが、利用してみないと理解できないかなという面もあると思ったので、実際に先月初めて歯医者に行く目的で利用いたしました。確かに課題があるなと感じた中で、利用者の声、そして小諸市の公共交通の在り方とともに運行事業の検証について質問させていただきます。

  件名1、予約制相乗りタクシー「こもろ愛のりくん」について。

  要旨(1)利用者が望む「こもろ愛のりくん」と市が目指す公共交通のあり方について。

  質問事項①令和6年度の運行事業費を踏まえ、どのような課題があるか、質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  お答えをいたします。

  予約制相乗りタクシーこもろ愛のりくんの令和6年度の運行実績としましては、年間利用者数が前年比4.7%増の5万6,840人、運行経費が前年比11.5%増の8,667万円余、それから運賃収入が前年比6.6%増の1,097万円余りであり、これらを差し引いた事業費が前年比12.3%増の7,571万円余りとなっております。

  このように、利用者数は伸びてきておりますが、物価高騰や人件費の増加などにより、事業費も増加してきている状況であります。

  課題としましては、運行経費に占める運賃の収入の割合である収支率が12.7%と低いこと、また、事業費が増加してきているということであります。しかしながら、こもろ相乗りくんは、民間のバス路線が廃止された地域内において、自治体が担う公共交通でありますので、個別交通での移動手段が無い、または困難である方々の通院や買い物などの移動手段を確保することが目的となっております。このように、こもろ愛のりくんは市民が生活していくために、なくてはならない公共性の高い事業でありますので、収支率が低いということだけにとらわれることなく、この事業によって市民の生活が守られている、外出の手段が確保されているという数値化が難しい視点での評価も必要であるというふうに考えております。

  以上であります。

○議長(山浦利夫議員)

  再質問はよろしいですか。

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  今ご答弁いただきました。

  収支率は12.7%と低いということで、運行事業費も増加傾向にあるということですけれども、運転ができない方、いわゆる交通弱者といわれる方々のために必要な事業であるということも理解いたしました。

  ここで再質問なんですが、年々利用者は増えているのに、どうしてと思ったんですけれども、これは相乗り率ということの問題で、相乗り率はどうなんだろうと思いまして質問したいと思います。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  相乗り率でございますが、この愛のりくんの場合につきましては2.5人ということで、非常に近隣自治体とも比べても非常に高い相乗り率でございます。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  相乗り率で昨年度、今年度2.5人ということですかね。昨年度2.6人だった気がするんですけれども、そんなに変わっていないということで、この相乗り率に原因があるのかなと考えました。増加の原因がこのそういうことですと、時間帯によっては愛のりくんの足りなくなったり、この応援便というのもあることが分かりましたけれども、この応援便についての役割というか、仕組みを教えていただきたいのということと、この相乗り率が上がれば事業費もそんなに増加していかないんじゃないかななんていうことも思いまして、相乗り率はいいんですけれども、応援便の仕組みを説明してください。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  先ほど2.5と申し上げましたが、2.6の誤りでございますので、訂正をお願いしたいと思います。

  予備車ですとか、それから応援便の仕組みについて、若干説明をさせていただければと思います。

  こもろ愛のりくんにつきましては、市内5地区に車両が1台ずつ配備をされておりまして、時刻表に基づき運行しておりますが、この5台のほかに予備車が2台待機をしております。各便の予約が車両ごと違いますが、定員が8人もしくは5人オーバーした場合に追加でこの予備車を2台配置することとしております。さらにこの予備車2台でも足りない場合につきましては、市内事業者のタクシーを手配をしまして、応援便として運用をしているところでございます。ちなみに、令和6年度の実績では、こもろ愛のりくんの1日当たりの利用者数が、日195人となっておりますが、どうしても上りの、例えば10時頃の便、それから下りの12時半の便など、非常に時間帯によって非常に込んでいる、利用が偏っているというような時間帯がございますので、このような応援予備車並びに応援便で対応しているというのが現状でございます。

  ちなみに応援便につきましては、昨年度年間で308台、応援便のタクシーで応援しているのが308台を手配している状況でございます。

  相乗り率を増やすことが大切ということでございますが、どうしても利用者が偏ってしまいますが、時間に平準化できればこういった応援便等を頼まなくても効率よく運行できるということで、当然平均乗車人数も増えたり収支率もよくなって事業費の縮減につながってくると、このように考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  年間308台、応援便がということを今お聞きしましたけれども、昨年度から比べて増えているんでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  昨年度から比べますと、利用者数も増えていますので、若干増えていますが、それほど大きな違いはございません。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  ありがとうございます。

  なるべく応援便を出さずに、どの時間も相乗り率の平準化ができれば、本当に事業費もそれほど、今回800万円ほど前年度と比べて上がっていると思うんですけれども、そもそもこの平準化というのは、今部長もおっしゃったようになかなか難しいということなんですが、お医者さんの予約とかは仕方ないにしても、予約コールセンターに予約する時点でこの時間はいっぱいなので、明日のこの時間にしてもらえませんかなんていう協力はされているんでしょうか。市民に対して、そういうような呼びかけはしていらっしゃるんでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  こちらからは特にそういった呼びかけはしてございませんが、非常に込んでいる時間等があれば、市民の皆様のご協力によって平準化することにご協力いただければ、そういった縮減につながるということでございますので、ぜひご協力をいただければなというふうには考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  令和5年度は1日平均2.6人で、事業費は6,740万円ほどでした。令和6年度も1日平均2.6人で、事業費は800万円増の7,571万円であります。今後、高齢化社会がさらに進む中で、市の財政圧迫とならないように見直す点はあるのか、また持続可能な事業として継続していくにはどんなことが必要なのかという観点から、次の質問をしていきます。

  質問事項②高齢化社会が更に加速する今後に向けて、「こもろ愛のりくん」の改善点やその他の公共交通などの協力体制をどう考えているか、質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  高齢化がさらに加速する中で、こもろ愛のりくんは、よりなくてはならない公共交通になってくるものというふうに考えます。現状では、利用者の約64%が70歳以上の高齢者であるということ、また可能な限り多くの方にご利用いただけるよう配車や運行ルートを設定するために、予約は電話予約、配車・運行ルートの設定もオペレーターによる人の力に頼っている状況であります。しかしながら、何年か後、年齢によるデジタルデバイド(情報格差)が解消され、こもろ愛のりくんの利用者の多くがスマートフォン操作に不安がなくなる頃には、予約機能や配車のデジタル化をしていく必要があるというふうに考えております。

  また、自動運転技術が実用化、普及してくることで、いずれはこもろ愛のりくんの運行についても自動化をし、ドライバーに頼らないことで車両や運行時刻を増やしていくことも可能になると考えております。

  一方で、高齢化の加速という面では、高齢の運転者の事故等を未然に防ぐことが喫緊の課題であることから、国の第11次交通安全基本計画においても、高齢化が進展しても安全に移動できる社会の構築、これが基本理念の一つに掲げられております。

  ご案内のとおり、予約制相乗りタクシーこもろ愛のりくんは、路線バスとそれからタクシーの中間に位置づけられる公共交通になります。デマンド機能により、ご自宅の前までお迎えにあがりますが、タクシーとは異なり状況の異なる他の利用者との相乗りを前提とした公共交通であることから、譲り合いながらご利用いただくことが必要であり、そのために守っていただく幾つかのルールもあります。そのような意味ではご不便な点もあろうかと思いますが、ご理解とご協力をお願いしております。

  また、その他の公共交通などの協力体制としましては、運転免許証の返納や高齢により運転に不安が出てくる年齢の方に対し、こもろ愛のりくんの利用を促す取組の推進や乗車に介助などが必要になり、こもろ愛のりくんを利用できなくなった方の移動の手段を確保するため、福祉有償運送や介護・福祉タクシーの利用がスムーズに移行できるよう、庁内関係部署が集まり定期的な会議を開催しております。

  今後も、市が事業主体となって運行するこもろ愛のりくんのみならず、民間事業者による様々なサービスと組み合わせて市民の移動手段の確保が図れるよう努めてまいりたいと考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  昨日の市長答弁の中で、高齢化率が33.34%と小諸市は進んでいるとお聞きしました。10年後の推計では、17年後には40.1%と40%を超えてくるということで、現在愛のりくんの利用数は増加傾向であって、相乗り率は近隣自治体よりも高いということをお聞きしましたが、高齢者の利用促進が進んでいるかについてでございます。

  先ほど64%の方が高齢者とおっしゃいましたが、登録者はこの小諸市の全人口の何パーセントなんでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  すみません、お待たせをしました。

  全体の約20%ということです。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  先ほどの利用者数を計算すればよかったんですが、20%ということで、全人口4万1,000人いるので、20%ということで、その中の64%の方々、高齢者が利用しているということで、ということは本当にたくさんの高齢者というか、そこまで行き渡っていないのかなという気持ちもしまして質問いたします。

  特に高齢者に快適に利用してもらいたいんですけれども、公共交通の課題を共有し、この課題解決のために先ほどの相乗り率の平準化の難しさはあるんですけれども、協力や周知というのを説明会や意見交換会の機会をつくって行政側としてやる必要もあると思うんですが、いかがでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  議員おっしゃるとおり、そういった周知については説明会等を開催して周知していければということで、今週の土曜日にも市長がお邪魔しますという広聴事業の中で、人数は二十名程度と聞いておりますが、そこで愛のりくんの周知等もする予定で、そんなことも含めて周知していければというふうに考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  ぜひ高齢者がより使いやすいように、そしてまたどういうふうにしたら、市の財政圧迫を考えてくれている市民の方々も一緒に愛のりくんを支えていかれるかなということも周知していただきたいと思います。

  再質問ですが、午前中、先輩議員の質問に対し、先ほど市長もおっしゃってくださいましたが、公共交通に対するデジタル化というのはどんどん進んでいくと思うんですけれども、小諸市の将来を考えていくと、喫緊ですと令和10年の芦原新校開校に合わせスクールバスの使い道として、これは高齢者の足になり得るのか、また、ライドシェアの検討はどのように考えているかお聞きします。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  まず、スクールバスの関係でございます。

  芦原中学校区の小学校が統合された後の運行については、現在ご承知のとおり通学部会等で検討していくということになっておりますが、この中で一つ考えられるのが、定時定路線のバス路線を活用する方法等が考えられるかと思います。ただし、運賃を支払って一般の方が一緒に利用できるようにするという旅客運送をした場合に、愛のりくんに頼らず一般の方が利用できるといったメリットはございますが、例えば、学校の長期休業などの場合については、誰も乗らないというようなことも考えられますので、そういったデメリットもございますのでそういった点も踏まえて検討が必要かなというふうに考えております。

  それから、ライドシェアの関係につきましては、これライドシェアにつきましてはご承知かと思いますが、道路運送法上、日本版ライドシェアと呼ばれる自家用車の活用事業、それから公共ライドシェアと呼ばれる自家用有償旅客運送の2種類がございます。日本版ライドシェアにつきましては、タクシードライバーの不足を補うためにタクシー事業者の管理の下で国交省が認めるタクシーが不足する地域、それから時期、それから時間帯においてのみ自家用車と一般ドライバーを活用した運送を行うものということで、これはタクシー事業者に実施の意向がなければ実施することができません。

  これから公共ライドシェアでございます。こちらバス事業者やタクシー事業者によって、輸送手段を確保することが困難な場合に、市町村ですとかそれからNPO法人等が自家用車を活用した運送を行うものということになります。ただ、こちらについては、地域公共交通協議会、議員ご出席いただいておりますが、そこにおいて交通事業者を含む関係者の協議においてこの公共ライドシェアの必要性が認められなければならないというようなことになります。運送の区域ですとか、収受する対価についても協議を整えていく必要がございます。

  このようにライドシェアについては、バスやタクシー等の交通事業者と大きく係わりがございまして、交通事業者による交通サービスでは交通に空白が生じることが条件となっていることから、まずは地域公共交通計画の策定を進める中で現状の交通サービスについて確認して、もし空白が生じるようなことがあればこのライドシェアについても検討を進めていきたいと考えております。

  現在、長野県内では軽井沢町さん、それから松本交通圏、それから長野交通圏、昨日報道ございましたとおり諏訪交通圏がこういった形でライドシェアの許可を受けて、長野、諏訪については今年の夏頃開始予定というふうに聞いております。この点も踏まえて、ただし時間的に、例えば週末の夜の時間帯だけとか、そういった実施方法ということを、長野それから諏訪交通圏については聞いておりますので、その辺も踏まえて慎重に検討していく必要があるかなというふうに考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  ご丁寧にありがとうございました。

  次にいきたいんですけれども、先ほど市長答弁でも免許自主返納に愛のりくんチケットプレゼントの話がありました。高齢者の痛ましい交通事故を未然に防ぐためにも、運転免許証の自主返納の強化は進めたいところです。しかし、長年にわたり運転を楽しみながら生活してきたドライバーにとっては、これは一世一代の非常に重い決断です。近隣自治体では免許の自主返納者に対して、1万800円分の36枚の相乗りチケットをプレゼントしていたり、とても手厚い支援が行われているところもあります。

  小諸市も免許返納者にもう少し特別なプレゼント感があったらよりうれしいかなと思うんですが、まずは運転ができなくても、本当に必要なときは愛のりくんがあると思ってもらえるようにもっと身近に便利にストレスなく利用してもらいたいという思いも込めまして、質問事項③利用者の声を必要に応じて反映させ利便性と快適さの向上を図るべきだと考えるが、市は具体的に何を行い課題解決のために大切に考えることは何か、質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  こもろ愛のりくんは、生活に欠かせない地域公共交通として、便利で快適に利用していただけますよう試行や改善を重ねながら運行を行ってきているところであります。そのため、市では運行事業者と毎月定例の会議を開催しまして、利用状況や運行上の課題、利用者からのご意見や苦情などを共有し、課題解決に向けた話合いを行っておるところであります。また、実際に運行を担うタクシー事業者とも意見交換を行い、現場の情報共有も図りながら事業を実施しているところであります。

  利用している皆様からは、メールや電話、アンケート、それからコールセンターなどを通じて様々なご意見をいただいており、可能な限り対応するよう取り組んでおるところであります。

  一方で、運行面では、全国的な課題である運転手不足であったり、また高齢化に直面しておるわけでありますが、このような状況の中でも安全安心な運行を確保するため、運行事業者と連携し、専門家による安全運転やマナー研修を定期的に実施していただいておるところであります。

  公共交通は市民の暮らしを支える重要な基盤であります。持続可能な公共交通にしていくためには、市だけなく利用者、運行事業者など関係者全体の協力が欠かせません。これからも、こもろ愛のりくんがあってよかったというふうに感じていただけるような公共交通を目指して取り組んでまいりたいと考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  先ほどの答弁で利用者の意見共有のために委託先の方々ともお話ししてくださったり、ドライバーさんの研修もなさっているということを今お聞きしました。私からも利用者の声をお伝えしますと、予定より随分早く着きすぎたり、待ち時間が長すぎたり、買い物をしても荷物は膝上一つ分なのでトイレットペーパーの一塊しか買えないなどという、相乗りタクシーだから仕方のない側面と同時に運転手さんへのクレームがありまして、車内で知り合いと少し話しただけでも大きな声でどなられた、もっと優しくしてほしい、挨拶しても何の返事もしてくれない、10分前に外に出ていなかったら非常に大きい声で怒られた、怒られるともう利用したくなくなる、もう少し心にゆとりを持ってほしい、家から大分離れたところで降ろされた、荷物が重かったので大変だった、95歳のおばあさんがつまずいて転んでいても知らんぷりして、時と場合によっては少しぐらい助けてくれてもいいのになどなど、これらのクレーム、言ってみればご意見です。このような意見は誰が聞いてくださり、どれもこれもとはいかないと思いますが、改善できることはすぐにでも実行してほしいと強く要望します。いかがですか。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  先ほどの統括答弁でもございましたが、利用している皆様からメールそれから電話、アンケートですとか、またコールセンターを通じて様々なご意見等はいただいておりまして、担当する都市計画課のほうでも可能な限り対応に取り組んでおります。

  ドライバーに対する苦情につきましては、発生日時等が分かれば運転手等特定できますので、雇用主を通じてしっかり指導を、指導といいますか改善を申し入れているところでございます。逆にまた運転手さんのほうからも非常に混雑時の休憩時間の確保ですとか、乗車マナーの関係で非常にそういう悪い方もいるなどというご意見をいただいているのが実態でございます。あくまで愛のりくんは相乗りタクシーであって、通常のタクシーとは違うということは皆さんご理解いただけるかと思いますが、市だけではなくて利用者それから運行事業者、関係者全体のご理解とご協力をいただきながら、ぜひ持続可能な公共交通を目指していきたいというふうに考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  私からも運転手さんも利用者へクレームがあったり、その利用者の声を聞いているかと今お聞きしようと思ったんですけれども、部長お答えいただいたので、本当に運転手さんも人手不足の中、非常に心も体も疲弊なさっているんだなということを感じまして、それじゃ人に優しくできない気持ちは非常によく分かります。なので人手不足は大問題です。本当にこの愛のりくんに対して、早急な対策を期待します。

  パネルをご覧ください。

  今年4月に改定されたこもろ愛のりくんのパンフレットです。外側は予約受付や時刻表、利用説明などで、内側は運行区域と今年さらに増えた乗降場所が細かく記載されています。これを見て字ばかりでという感じですよね。まずは、利用者さんからこのパンフレットは非常に分かりづらく、時刻表一つとってもこれ時刻表なんですけれども、そもそもこの時間は目的地着なのか自宅着なのかというのも迷ってしまったり、上り便、下り便の考え方に混乱してしまうというんですけれども、これが上り便、下り便、いろいろ乗降場所が書いてあるんですけれども、ここにこの小さい上り便、下り便とあるんですけれども、ここに小さく小諸駅が基準だよということで考えてもらえば上りと下りも分かってもらえるとお思いになってここに小さく記載してくださってあるんですけれども、活字が小さくて多すぎて読むのが嫌になり理解する前に諦めてしまうなどの行為がありまして、非常にそうかななんて思ったり、一つここにちょっと写真と絵があるんですけれども、こういう絵をもうちょっと大きく分かりやすいように、この時刻表の下の辺に時刻と目的地などをしっかり明記して書いていただいたり、途中でキャンセルしなきゃいけない、お医者さんがちょっと長引いちゃってキャンセルしなきゃいけないなんていう場合もあるとお聞きしました。そういうのもここに、そういうときはここに連絡してくれと、絵と一緒に書いてもらったりするとイメージしやすいのかななんて思います。

  この概要版とか説明はまた別紙にするとか、ちょっと三つ折りにしてちょっとこれを1枚見れば愛のりくんに乗りたくなるくらいわかりやすいようなイメージにしてもらいたいなと思いますが、どうでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  おっしゃること十分分かりますので、伝えたいことを全てこれ詰め込んでしまったというのが現状だと思いますので、改善を図っていければと思いますが、出したばかりでございますので、部数等非常に多いので、次回の更新に向けて修正等していければというふうに考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  すみません。25年版出したばかりで、文句言ってしまって、よろしくお願いいたします。

  次に質問事項④3月末で終了した佐久平便試行運転の課題と評価から、今後の計画はどのように考えているか、質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  こもろ愛のりくんの佐久平便の試験運行につきましては、昨年11月から今年3月まで5か月間実施をいたしました。利用実績としましては、運行日97日に対して予約が入らず運休した日が54日、総便数194便に対して稼働便数は87便で稼働率は44.8%となっております。延べ利用者数は131人、年代は70代以上が78.9%、男女別では女性の割合が71.9%と高くなっております。1便当たりの平均乗車数は1.5人で市内便の2.6人に比べて低く、一定の需要はあるものの、まだ十分に利用されていないといった状況になっております。

  乗車場所は、「愛のりくんコールセンター」が最も多く、次いで、「ツルヤ御影店」となっており、降車場所は、「佐久医療センター」が最も多く、次いで「佐久平交流センター」となっております。

  利用者の傾向としましては、延べ利用者131人のうち、複数回の利用を除く固有の人数は57人であり、5か月間で1回利用したという方は30人、全体の52.6%となっております。また繰り返し利用した方は47.4%、3回以上利用した方は26.3%と低くなっております。また、佐久平へ向かう便の利用者が全体の74%を占めていることから、利用者にとって帰りの便が使いづらいという推測ができるものと考えております。

  評価、課題としましては、稼働日数が44.8%と低く、平均乗車人数が1.5人と少ない状況から、運行時刻や便数については改善が必要であり、市内便の利用状況と比較した場合、本運行までにはまだまだ課題があるというふうに考えております。

  現状では、利用ニーズの高い市内便の充実が優先事項となりますので、今後の計画としましては、市内便も含め時刻表などの総合的な見直しを行い、運転手、車両の稼働状況を勘案しながら再度試験運行を行ってまいりたいと考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  今回の試行運転の結果から、あまり需要があるとも感じられないんですけれども、試行運転がこれからまたあるという計画をお聞きしました。今後もし正式稼働となると、さらに財政圧迫の懸念と税金を納めている全市民にとって公正・公平かという観点からも疑問が生まれます。

  登録世帯にタクシー券を配布したほうが平等じゃないかなという声もあります。この事業自体、立ち止まるべき決断の方向性も視野に入れながら、ぜひ慎重に検討していただきたいのですが、いかがでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  先ほど、総括答弁でお答えしましたとおり、稼働便数については2分の1以下、それから乗車率も1.5人と少ない状況ということでございます。ただ、一定の需要はございますので、運行便数ですとかそれから時間帯を変えて本年度改めて試行運転を計画をしているところでございます。

  いずれにしましても、市内便の利便性の向上がまずは優先されますので、市内便の見直しを行う中で、運転手ですとか車両、現在空いているときの時間を活用して佐久平便を試験運行しておりますので、そういった稼働状況を勘案しながら試験運行を行って、また利用者等のご意見等も改めていただきながら今後の運行については検討していきたいと考えております。

  併せて、既存の交通手段でございますJR小海線、それからタクシー事業等への影響もやはり少なからずあると思いますので、そういったところも踏まえて慎重に検討を進めていきたいなというふうに考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  最後に、今後市外に出かける公共交通の手段として、自治体の垣根を越えて協力体制として広域連携みたいな協力体制というのは進んでほしいわけですが、予約制相乗りタクシー、路線バス、しなの鉄道を含めて今ご答弁いただいたような内容でしょうかね。

○議長(山浦利夫議員)

  建設水道部長。

○建設水道部長(山浦謙一君)

  自治体間といいますか、幹線交通につきましては、所管が長野県になります。改めて長野県の取組方針等も確認しながら進めていければと思いますが、それこそ、しなの鉄道、それから過去にはバスが定期バスが走っていたかと思いますが、そういったところも踏まえる中で県とともに検討していければというふうに考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  分かりました。自治体の枠を越えて広域的にというのは、すごく思うんですけれども、しっかり歩ける方はしなの鉄道などを使っていただいてさらに健康になってもらって、高齢者ももっと長生きしてもらうという方向と思いました。

  次にいきます。

  件名2です。件名2、小諸市こども計画について。

  今年3月に小諸市でもこども計画が策定されました。ゼロ歳から39歳までの幅広い年齢の子ども、若者が対象ということで、作成に当たっては市長部局はじめ担当課の方々は大変ご苦労なさったことでしょう。苦労して作成したこの小諸市こども計画を机上の空論にしてはなりません。これからの子ども、若者にとって実行性のある指針として生かしていかなければと考えます。また、会派幸笑みらいでは、先々月子どもや保護者と、さらには先週、市内小中学校のPTAの方々と意見交換会を開催いたしました。

  その中で、実際に聞こえてきた声を踏まえ、私からは3点に絞り質問させていただきます。

  要旨(1)子ども・若者の活躍機会づくりについて。

  現在の日本では、大人たちが子どもの権利を守るだけではなく、子ども自らが自立した個人としての意見表明権を有しています。小諸市の子ども、保護者、周りの大人にどれだけの理解が進んでいるでしょうか。先日、信毎の1面にも子どもの権利については、国連条約批准から30年がたっているけれども、浸透が薄いということが課題に挙げられていました。そんな中で活躍機会づくりについて勇気を持って声を上げてくれる子どもたちに寄り添った機会になればいいなと思っています。

  昨年開催された子ども議会や会派の意見交換会でも、子どもたちから自分の意見を伝えた後に、それが実現不可能でも大人からはっきりとした答えが欲しいと訴えがありました。小諸市としては子どもたちから聞いた声をどう受け止め、どこにどのように反映させていくのか、質問させていただきます。

  質問事項①具体的にどのようなかたちで開催され、子どもや若者の声をどのように反映していくのか、質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  令和5年4月に施行されましたこども基本法において、全てのこども、若者について、その年齢、発達の程度に応じた意見表明の機会や社会的活動に参画する機会を確保すること及び子ども・若者の意見を尊重し、その最善の利益を優先することが基本理念としてうたわれていることから、国や地方自治体においても、子ども・若者の最善の利益を第一に考えながら、子ども・若者の意見を聞き政策に反映することが求められております。

  昨年度策定しました小諸市こども計画においては、策定に当たり小学校5年生と中学2年生及び15歳から39歳までの若者に対するアンケートや小学生から39歳までのウェブフォームによる意見聴取、また児童館に通う小中学生に対するワークショップ形式による意見聴取などを行いました。

  その結果、経済的に困窮した家庭では、子どもが家事に多くの時間を割いていたり、また、現実的な進学が希望どおりになっている割合は半数以下でありました。これらのことから、本年度より子育て世帯訪問支援事業やひとり親家庭等に対する大学受験料支援金を開始し、子どもの声を施策に反映できるよう取り組んでまいりました。

  こども計画は対象も幅広く、また少子化・貧困対策などの計画も内包した子ども・若者への総合的な施策を推進する計画であることから、今後5年間の計画期間においては、計画内容に対し優先順位をつけ施策の展開を図るとともに、関係機関と検討・協議を行い、子ども・若者の声を施策に反映できる実施方法となるよう取り組んでまいります。

  以上でございます。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  この活躍機会づくり、どのようなメンバーで構成され、子どもたちから聞き取りをするときにどのようなメンバーで構成されているんでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  子ども・若者意見ひろばの構成メンバーでございますが、こども計画の策定業務の委託先となる特定非営利活動法人SCOPが他の自治体で取組の経験も踏まえて企画し、ファシリテーター役として進行をしております。そのほかこども家庭支援課職員も子どもたちのサポート役として参加をしております。

  子どもたちが不安なく様々な声を出しやすい雰囲気づくりが大切となりますので、趣旨説明やワークショップ形式の話合いの進め方について丁寧に説明しながら、さらにゲーム感覚の自己紹介やミニゲーム等も取り入れワークショップを行っております。ワークショップの最後には、話し合った内容を子どもたちが発表し合う時間も取っております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  SCOPさんが主導してやってくださっているということですね。会派の意見交換会でPTAの方から子どもの意見や子どもの意見表明権何かについて、十分自分たちが分からないと、こういう認知されていない状況がある中で、子どもたちが自己肯定感を高めることができたり、自分の意見がはっきり言える子どもが育つために保護者や大人たちはもっと勉強すべきじゃないか、理解が進むような取組が必要だということをおっしゃっておりました。行政側として、そのような必要性はどう思いますか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  議員おっしゃるとおり、子どもたちの意見の表明ですとか権利を守ることというのを大人たちもしっかりと認識していく必要があると思います。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  それでは、質問事項②にいきます。

  今後の開催予定の見通しはどうか、質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  こども計画策定時に子どもセンターと美南ガ丘児童館、東児童館、水明児童館の4会場におきまして、子ども・若者意見ひろばを開催いたしましたが、児童館という慣れた場所やいつもの仲間と一緒という環境の中で、「こんな居場所があったらいいな」や、また「小諸市を子ども・若者が暮らしやすい地域にしていくために、あったらうれしいこと」などの話やすいテーマ設定を行ったことから、活発な意見交換の機会となりました。

  感想用紙からは、「参加してよかった」「自分たちにできそうなことが考えられた」「自分の考えが広がった」という全ての項目に対し、「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」が9割以上という結果や、「楽しかった」という感想も多く見られました。

  今後の開催予定の見通しにつきましては、現段階で時期や方法などの詳細は確定しておりませんが、昨年度の開催の中で、参加するまでどのような場か分からず緊張していたという意見も聞かれましたので、実施した経験を踏まえて、さらに子どもたちが参加しやすい内容となるような検討をしてまいりたいというふうに考えております。

  また、子どもの声を集めるだけでなく、フィードバックする仕組みや施策に反映させることも重要な目的となりますので、今後は具体的な施策の展開に向けたテーマを設定することについても検討しながら、子ども・若者の社会参加につながる意識を高められるよう進めてまいりたいというふうに考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  最後に市長がおっしゃったように、子どもたちへのフィードバック、非常に大事だと思います。何だかの形で返していただくこと、そしてこのような機会を周知することが年に何回か継続的に開催していっていただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  そのような機会も計画できればというふうに思っております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  次に、要旨(2)学童期の育ちの支援についていきます。

  質問事項①学校教育における専門的な人材配置・資質向上・勤務環境改善における進捗状況はどうかを質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  それでは、お答えいたします。

  専門的な人材の配置・資質向上・勤務環境の改善ということで3つの進捗状況ということでありますが、順にお答えします。

  1つ目の学童期の育ちの支援としては、学校教育における専門的な人材の配置を行っております。市費の対応としましては、児童生徒の実態や現状を踏まえて、教員免許状を所有している教員、それが小学校には支援教員7名、中学校には不登校支援講師4名、それから学校再編支援教員1名を配置しております。さらに、免許を持っておりませんが、学校生活支援員も20名配置しております。

  また、県教委からはスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、そのほかに子どもと親の相談員、不登校児童生徒支援員、生徒指導教員等を派遣していただいております。

  2つ目の資質向上の取組でありますが、本市は梅花教育推進事業交付金を頂いております。それを活用しまして、対話と協働の学びの事業づくり研修の企画、講師の招聘など各校で進めております。また、県から派遣されたスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとの連携としては、庁内外の関係機関等との情報交換や関係者会議を計画的に実施しております。それによって各教職員の資質向上に取り組んでおります。

  最後の3つ目、勤務環境の改善でありますが、ICTの活用によるペーパーレス会議を実施しております。具体的な取組としては、職員会議をPDFファイルで行ったり、またウェブ会議を活用したりといったものがあります。そのほかに、指導要録や日報、学校日誌等を校務支援ソフトを活用すること等によって、業務の軽減を図っております。

  以上のような事項は、いずれも小諸市こども計画の策定以前より取り組んでいるものでございますが、こども計画の策定も踏まえて、引き続き、取組、連携を強化してまいります。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  全国的な教員不足であるものの、現在、小諸市では専門的な人材配置、適材適所で行われ、資質向上の研修、勤務環境の整備とともに最大限実施しているというふうに受け止めましたが、ここで質問です。

  まだ、経験不足の若い教員だったり、失言などで子どもの心を傷つけてしまったりしたような教員の指導や資質向上には、何か特別な指導とか支援体制はあるのでしょうか、伺います。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  初任の指導については、初任研の関係の職員が配置されておりまして、様々な支援をしております。それかから、初任研といいまして、佐久地区全体でも研修会が行われますし、先日は小諸市の新任職員の研修会、午後半日使って行うことができました。

  それから、新人ばかりでなくてやはり全ての教員にとって、子どもと対面する以上は子どもの心を分かって授業なり生活指導、生活に取り組んでもらいたいということを強く思っております。一番大事なところは、学級づくりであると思っていますので、そのあたりは自治的な拠出運営、学校再編でも先ほどの議員が前半でお話しされているものともつながりますが、自治的、創造的な学びの充実を両中学校区ともに考えていかなければならないと思っています。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  会派で、千葉県の流山市にあるフリースクールの視察に行ったとき、その指導者の言葉に共感したわけですけれども、親の健康は子どもの健康である、逆に子どもの健康は親の健康である、全くそのとおりです。何が言いたいかというと、学校生活で長時間親のように一緒に過ごす先生たち、教員の心身ともに健康というのは、子どもの健康と本当に密接に関係するということです。教員の心身ともに健全な状態を教育委員会としてもしっかり把握していただくことが、子どもたちへの適切な指導につながると考えますが、いかがでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  おっしゃるとおりであります。今、申し上げたように、学級は居心地のよい、学校もそうです、子どもたちにとって居心地のよい場所でなければいけないということは、これ全ての方が認識しているところかと思います。そのために教職員の日々の指導、それは校長先生を中心として確実に行っていきたいと考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  意見交換会である保護者が、教員不足を解消するためにも教員の仕事量を減らす取組や心のケアをぜひお願いしたい、支援してほしいという必要性をすごく訴えられた保護者がいらっしゃいました。その点も、教育長どういう意見でしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  全ておっしゃるとおりでございます。先ほど、心の健康ということを話されましたが、仕事が重なればそれなりに疲労もしますが、しかし、子どもとの係わりというのは、ある意味やりがいにもつながるんですね。そのためには先ほども申し上げましたが、学級づくりの一番の根本は、私は競争原理ではなく、協力原理を先生方は学級に学校に生み出してほしいということで、そんな指導もしっかりしてまいりたいと思っています。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  それでは、パネルをご覧ください。

  これは、こども計画の概要版にある相談窓口の一覧表です。困ったことを相談できる内容、電話番号、時間などが一目で分かるようにまとめて記載された表になっています。

  そこで質問にいきます。

  要旨(3)地域で子ども・若者の成長を支える仕組みづくりについて。

  質問事項①子ども・若者が頼れる相談窓口・支援場所の運営と周知の課題は何か、質問いたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  こども計画の策定のためのアンケート調査から、本市の子どもは全国に比べて自己肯定感が低い傾向があることであったり、また、家庭困窮といった問題から希望する進路を選ぶ機会が持てなかったというケースが見られましたので、多様化する子育て支援ニーズや、また子ども・若者を取り巻く困りごとに対応するための相談窓口、また支援制度の拡充に向けた取組や、子ども・若者を支える地域づくりも必要だというふうに考えております。

  そこで、小諸市こども計画の基本目標1、「子ども・若者の成長過程における健やかな成長を支える」の中で、基本施策「地域で子ども・若者の成長を支える仕組みづくり」として、「様々な困りごとに対応できる相談窓口の拡充」という施策を設け推進していく予定でございます。

  令和6年度に設置しましたこども家庭センターでは、子どもや子育て世帯の相談先として積極的な周知を行った結果、こども家庭支援課における新規の相談受付件数が121件と、令和5年度と比べて40件増となりました。これは、妊娠期も含めた子どもに関する相談先として認知が広がったことが要因の一つであると考えております。

  また、昨年度策定しました子ども基本計画の概要版裏面に「子育てに関する相談内容別担当課一覧」を掲載し、子育て支援に関係する機関等へ配布するとともに広報6月号で啓発したり、また、県において実施しております「24時間こどもSOSダイヤル」や「LINE相談窓口」についてもホームページに掲載することで、様々な子どもの相談に対応できる、相談先の周知に努めております。

  子ども・若者が頼れる相談窓口、また支援場所の運営と周知の課題としましては、つながった支援を途切れさせないようにするため、関係機関とのネットワークをさらに強化し、相談者を支援していくことが必要であるというふうに考えております。

  こども計画の策定により、それぞれの機関が実施する事業について共有を図り、関係機関との連携の強化につなげられるよう取組を進めてまいりたいと考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  今ご答弁いただいた中に、県の24時間対応というのがありましたが、この相談窓口を見ると時間が大体5時15分でみんな終わっちゃうんですよね、これ、庁舎の業務終了時刻なのかなと思うんですけれども。中高生はこの後に、いっぱい相談したいななんて思う時間帯がほしいななんていうことを私は思うんですけれども、いかがでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  子どもたちが相談したいときに相談できるという体制が大変重要だと思うんですけれども、業務の時間もございますので、そういった県などの相談窓口とか広く周知して、そういったことも活用していただけるようにしたいと思います。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  質問事項②様々な困りごとに対応できる相談窓口が機能するために何が必要か、質問します。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  少子化、核家族化、共働きの増加等が進む中で、多様化する子育てニーズや、また子ども・若者を取り巻く様々な困りごとに対応するためには、相談窓口や支援制度の拡充等に取り組みながら、子ども・若者の成長を地域で支えていける体制を整えていくことが求められていると考えております。

  こども家庭センターに相談が入った際には、適切な支援機関につなぎながら、子どもや保護者も含めた丁寧な支援に心がけをして対応しておるところでありますが、成長発達段階や求める支援について相談機関や支援が変化してくるため、関係する支援機関とのネットワークを日頃から深め、対応が必要な状況が見られたときに連携が取りやすい体制を整えておくことが必要だというふうに考えております。

  また、こども計画の策定の際に、地域の子育て団体と意見交換を行う中で、子育て支援団体からも横のつながりが必要だという声が上がり、地域の支援団体をまとめたチラシを作成していただきました。市でも配布し周知を行っておるところであります。

  このようなネットワークをさらに広げ、支援者同士の顔が見える関係を基本としながら、子どもや家庭にとってよいよい支援につながるよう努めてまいります。

  以上であります。

○議長(山浦利夫議員)

  中村美奈子議員。

○2番(中村美奈子議員)

  先日、長野市で行われたシンポジウムに参加してきました。子どもの権利条例の制定に向けて、権利侵害の救済策として市や教育委員会から独立した第三者機関、こどもオンブズパーソンの設置を市を挙げて進めています。小諸市として、様々な困りごとの相談窓口の一つとして専門的な人材による第三者機関の設置についてどのようにお考えか、お聞かせください。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  こどもオンブズパーソンは、子どもの権利侵害に関する相談や救済に取り組み、子どもの権利が広く保障されるために必要な取組を行う第三者機関であり、子どもの悩みを聞き思いを受け止め……

○議長(山浦利夫議員)

  時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  ながら悩みを解決する方法を一緒に考えていくということ、こういったことは子どもの権利を守るための取組の上でも有効なことだと思いますけれども、まだ県内でも先行して実施しているような自治体も少数でありまして、私ども情報がまだ十分ではございませんので、情報収集をしながら研究をしてまいりたいと思います。

○2番(中村美奈子議員)

  以上で終わります。ありがとうございました。

○議長(山浦利夫議員)

  以上で2番、中村美奈子議員の質問を終わります。

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