『厳しい状況にある子どもたちにサポートを!』  小林重太郎

2025年09月05日

R7年9月定例会
1困難な状況にある子どもたちへの支援について
(1) 支援の難しい状況と課題について
 ① 就学援助費の周知、申し込み、対象者、時期、内容などで課題はないか
 ② 多子世帯(子ども3人以上)への支援をより充実させる必要はないか
 ③ 両親そろっていても片方が病気等の家庭への支援を想定すべきではないか
 ④ ヤングケアラーの家庭の把握とサポートに課題はないか
 ⑤ 学用品制服リユース活動(民間)を利用している家庭の思いをどう捉えているか
 ⑥ 来年度の「給食のない夏休み」を見据えて、今から何らかの対応(民間との協力を含めて)を模索していくべきではないか
 ⑦ 不登校、特にひきこもりの子どもたちへの学習支援の現状はどうなっているか
 ⑧ 見えない貧困、見えないいじめ、見えない虐待の存在をどう認識しているか


◇ 小 林 重太郎 議員

○議長(山浦利夫議員)

  初めに、一問一答方式により、18番、小林重太郎議員の質問を許します。

  18番、小林重太郎議員。

〔18番 小林重太郎議員 質問席〕

○18番(小林重太郎議員)

  おはようございます。

  18番、幸笑みらい、小林重太郎です。通告順に従い質問させていただきます。

  件名1、困難な状況にある子どもたちへの支援について。

  要旨(1)支援の難しい状況と課題についてお願いいたします。

  あ、質問していないや。すみません、質問の前に長々としゃべることあったんだ。申し訳ありません。どうもすみません。

  いや、これ失敬な話ですよ。ちょっとこけたけれども、改めて。

  まず、どんなに熱心な支援者でも、当事者、経験者の感性の深みに入ることはできない。これが私の持論です。今回の質問もネットや資料で調べた、あるいは関係者にヒアリングしたというレベルではありません。数々の修羅場を乗り越えてきた自らの体験、そして子育て支援の現場で聞いた子どもたちや親御さんたちの切実な声から、行政及び教育委員会をたださせていただきます。

  質問事項①就学援助費の周知、申し込み、対象者、時期、内容などで課題はないか。大変失礼いたしました。改めて答弁をお願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  就学援助費の支給につきましては、近年制度の見直しが進められておりまして、周知、申込み、対象者、時期、内容など、いずれも改善が進められています。

  具体的な実績値でありますが、令和6年度の小学校児童で認定者数が257人、認定率が13.9%、同じく令和6年度の中学校生徒で認定者数が148人、認定率が14.6%となっております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  就学援助の数字、今確認させてもらって、大分増えている。正直増えていますね、ということも改めて思いました。

  以前、小諸は確かに、佐久が十数%、御代田とか上田は7%とか、これ全部を把握しているかどうかというのは分からないんですけれども、そういう中において12%か13%あった。確かに高い。ただ、ちょっと中学のほうが、今初めて数字聞いたんですけれども、中学のほう14.6%、以前はやっぱり高くても13%だったように認識しているんですけれども、これは教育長でいいのかな、どうなんですかね、この現状。教育長でいいんですよね。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  お答えします。

  ただいま市長より支給について制度の見直しが行われたということをお話いただきました。周知の仕方、申込み、それから対象者の拡大等、また時期、内容についても近年見直しが重ねられていることが、少し人数が増えていることにつながっているのではないかと考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  周知に関しては、以前からやれることはやっているということはこの場で何度も発言して、評価をいたします。

  申込みの中で、以前はためらう人、資格はあるのに、分かっているのにためらう人、あるいは情報が届いていない人というのがいた。現在はどうでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  保護者宛ての周知の仕方、全児童生徒に配布ということで、また、内容も非常に丁寧に分かりやすくできております。これは周知について、また保護者の皆様も我が家の状況等を把握して申込みにはかなり前進的なつながりができていると、そんなふうに思っています。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  教育長の答弁がありましたように、以前に比べれば格段に進歩していることは間違いないです。周知の仕方も以前は対象者を、随分以前なんだけれども、対象者と思う人を担任の先生が声をかけるなんてこともしていましたけれども、かなり前から全員配布になったということはあります。

  ただ、私が気になるのは入学準備費ですか2月に。これも以前はなかったのが最近、数年前からやるようになった新しい制度の進歩なんですが、入学用品準備費等で1年生を除くかな、入学準備費は2月なんだけれども、入学用品等は1年生も6月なんですかね。その辺のところで、これは6月でもいいんでしょうかね。

  というのは、私、学用品リユース等の活動をしていて、4月、5月に利用者すごく多いんですよ、いろんな。それで、4月、5月は圧倒的に多い。

  それで感じるのが、入学用品の準備費等で6月だと思うんですけれども、これはどうですかね、教育長。

○議長(山浦利夫議員)

  教育次長。

○教育次長(安藤貴正君)

  ただいま議員おっしゃるとおり、来年度の入学予定者に対してはその入学する前の年12月に申請を受けて、年が明けて2月に準備費として支給していると。新入学児童の学用品等については、1年生なんですけれども、6月に支給しているという実態でございます。

  これについては特別、教育委員会に例えば時期の問題で6月では遅いとかそんな声は直接には聞いていないわけですけれども、4月に入学して2か月ぐらいたっての支給ですので、それまでの工面等はしていただいているのかなという理解ではおりますけれども、6月という時期は現行ではこのまま今のところ変更する予定は考えておりません。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  就学援助充実している中で、私が引っかかっているのはそこだけでして、やっぱり4月、5月に現場の感覚としてそういう声もある。今後もぜひ次長のほうでそういうニーズないかどうかというのは、ちょっとアンテナ高くしていただければと思います。

  それでは、質問事項②に移ります。

  質問事項②多子世帯(子ども3人以上)への支援をより充実させる必要はないか、答弁をお願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  子どもが3人以上の多子世帯への支援といたしましては、経済的な支援として令和6年10月に児童手当制度が改正され、所得制限の撤廃とともに、第3子以降の手当額を月3万円へ増額、さらに、条件はありますが、第3子以降の算定に含める対象を高校生年代から大学生年代まで延長して、対象者の幅を広げております。

  また、保育料につきましても、長野県において多子世帯の第2子以降と低所得世帯に対する保育料軽減事業を開始したことに伴いまして、小諸市においても令和6年4月1日から県と同様の保育料の軽減事業を実施しております。

  市としましては、ファミリーサポートセンター事業の利用料を2子目以降半額にするなど、経済的負担の軽減も図っております。

  多子世帯に対する支援でありますが、少子化対策にもつながることから、国や県の支援の充実に伴い、市も対応をしてきておりますので、このような支援の充実の必要性につきましては認識をしておるところであります。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  国及び小諸市も、もちろんしっかりとした制度が充実していることは先ほどの問題と同じく認識をしております。社会の流れ、また小諸市の努力、評価いたします。

  ただ、そういう中で、私、現場の事例をどうしても出しちゃうんですが、また例によって南町の老健施設内で毎週行っている学用品・制服リユースの話が今回いっぱい登場するんですけれども、現場の声としてね。やはりシングル家庭、それから発達障がいなど何らかの障がいのある家庭、それから最近多いのは外国につながりのある方、私、外国につながりのある方と表現するんですけれども、も非常に多くなってきております。そして、もう一つ利用が多いのが多子世帯なんですね。3人以上ですね、3人というのはむしろ少ない    ですからね。

  まさに切実な思いで会場を訪れているんだと思うんですけれども、十分制度が充実してきていることは認識しているんですが、さらに充実を模索していく方向というのもあっていい、その認識はあるべきだと思うんですが、これは保健福祉部長でいいですかね、どうでしょうかね。じゃなくて。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  多子世帯の皆さんのその育児に係る負担感ですとか、経済的な部分もそうですけれども、心理的にも負担感もあるかと思いますので、そういったところも含めて、市で何ができるのかということは考えていく必要はあると思います。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  今、部長の答弁にありました精神的な負担ね、大変しっかり認識いただいているなというふうに私も改めて思いました。

  それでは、質問事項③に移ります。

  両親そろっていても片方が病気等の家庭への支援を想定すべきではないか、答弁をお願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  議員ご指摘のとおり、両親がそろっている家庭であっても、片方の親が病気や障がいを抱えている場合など、家庭内の機能が十分に果たせず、子どもが精神的・社会的に困難な状況に置かれるケースというのはあると考えております。

  生活困窮や家庭生活がままならないといった状況が明らかであれば、こども家庭センターや、生活困窮相談窓口のまいさぽ小諸などの支援につながる方もいらっしゃいます。

  しかし、ひとり親と比べても、相談や支援につながりづらい状況が考えられ、大変な思いをされながらも、何とか家庭内でカバーして、過度な負担が生じているにもかかわらず相談につながらないといったそんな家庭もあると思われます。経済的な問題だけでなく、過度な負担感や孤立感への対応も含めて、公的な支援に限らず支援が必要な場合も考えられます。

  本市では今年度から、学校と保健福祉部、教育委員会との協力体制が図られるよう、関係者による子ども支援会議を開催し、こうした見えにくい困難に対しても支援の網を広げていくように努めておるところであります。

  一方で、当事者自身も大変ではあるけれど、支援の必要性に気がついていない、そんな場合も考えられますので、このような見えにくい困難を抱えた家庭が必要とする支援につながることは現実的に大変難しい、そういうふうに認識をしております。

  相談窓口の周知や、気づいてつなぎ合うためのネットワークの強化など、今後も必要な取組を地道に積み上げてまいりたいというふうに考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  行政のしっかりした認識というのは分かりました。

  これは私が以前から支援の穴かなと思っているんですよ。答弁にありましたようにひとり親世帯は十分ではないけれども、結構いろんな方の目が届く。そういう中にあって、ひとり親ではないんだけれども、片方が病気で働けない。その場合は、やっぱり医療費もかかるだけではなくて、もう片方、例えばお父さんが病気だったら場合にはお母さんはやっぱりケアもあって、ダブルワークもしているんだけれども、やっぱり十分に働く時間も確保できない。非常に二重、三重の意味で厳しい状態にあると思います。

  これ支援の穴という言い方をしましたけれども、やっぱり今の市長答弁の中で、状況は受け止めていただいている、認識していただいている、全くの確認になりますけれども、問題提起として受け止めて、部長、これは問題提起としてしっかり受け止めていただいたということでよろしいでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  はい、おっしゃるとおり、本当に生活困窮がもう表に出ていたり、そういった状況の中で支援が明らかな場合は、私たちも支援者が気がつくことはできるんですけれども、その程度は様々の中で、負担感や孤立感を抱えている方というのは、本当に気をつけて、私たちも心を配らなければいけないと思います。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  こういう問題を、これ全部そうなんだけれども、やっぱり私があえてこの一般質問という場で出しているということは、すぐにこうやるという答弁を期待していないです。これ難しい問題だから全部すぐやりますなんて答弁が来たら、それこそうそになっていると言ったら失礼になっちゃうけれども、無理になる。

  やはり認識という言葉はちょっと甘いかもしれないけれども、やっぱりみんなで、こちら側もそちら側も全部が、この議場が、あるいはコミュニティー入っていますからね。やっぱりこういう問題があるということを認識することが、これ実は最後の質問事項⑧にもつながるんですけれども、重要だということで私も一般質問のほうであえてこれ出させていただいています。

  完全な解決策なんてできるとは思っていませんから、やはり認識ということで、市長及び部長に質問いたしました。

  次は、質問事項④に入らせていただきます。

  ヤングケアラーの家庭の把握とサポートに課題はないか、お願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  改めてですが、ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どもや若者のことを指します。過度なケアの負担によって、学業や友人関係などに支障が生じることもあり、将来にも影響を及ぼす可能性があります。

  家庭内のことで周囲に把握されにくいこと、また、一般的なお手伝いとの線も引きにくく、本人がヤングケアラーという認識を持ちにくいことや、辛さを感じても我慢してしまうなどの状況も見られます。

  まずは、子ども達の周囲にいる大人たちが、子どもが健康に生きることや教育を受けること、さらには、子どもらしく過ごせるために有している権利が侵害されていないかどうかという意識を持って係わることが大切だというふうに考えております。

  そこで、昨年度は、ヤングケアラーについての理解を深めるため、虐待支援のためのサポートネットワークの機関である要保護児童対策地域協議会の代表者会議において、長野県社会福祉協議会ヤングケアラーコーディネーターによる講演を実施するとともに、福祉関係者の会議や市内小中学校の教頭会において、周知を行ってまいりました。

  こども家庭センターへの相談では、関係機関などによりヤングケアラーと思われる情報提供をいただくことが多くなっていると感じておりますが、全てのヤングケアラーを把握することは難しいという認識でおります。

  また、支援につながった際も、本人が家族のためにしていることを否定されたと感じさせない対応であったり、また、家族のことを話したくないときには無理に聞き出さないなど、言葉にならない思いに寄り添った支援が求められると考えています。

  それぞれの家庭や一人一人の対応にも違いがあることから、そのような配慮が適切にできるかということも、サポートを行う上での課題になるというふうに考えております。

  つきましては、困ったときに孤立させないことや、このような状況を理解し支援者と子どもや若者との関係性を構築すること、さらには、子どもの感情に配慮した対応となるよう、幅広い関係者と共通の認識を持ち、支援をしてまいりたいと考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  今答弁にありましたとおり、やっぱりヤングケアラーという認識を持ちづらい、本人。なかなか難しい、よくお手伝いする子どもとヤングケアラーと。本当にシビアな事例は別ですけれども。あと安易に家庭に入り込めない。これで逆に傷つけてしまう。非常に難しい問題だと思います、ヤングケアラーというのは、非常にそういうところで。

  これ、私ごとというか、ヤングケアラーの事例を実は私自身の経験からちょっとしゃべらせていただきたいと思うんですけれども、ヤングケアラーについての自分の経験です。大変恐縮であります。

  議員になる前、私はS急便の、S急便というのはどこか分かると思いますけれども、具体的には、宅配ドライバーをやっていました。担当が真田町、今の上田市真田町です。狭い谷筋が何本も入り、坂は小諸よりはるかにきついまちです。それで、大晦日ですね、12月31日夜、菅平高原、雪の中を走っているのはS急便の私、同じく宅配のY運輸の、これもすぐ分かると思います、車のみでした。

  家に帰ると、長男と長女は、まだ小学生の低学年ぐらいですかね、暗い中で2人で抱き合って寝ていました。大晦日です。ほかの多くの家庭では親戚が大勢集まって、紅白でも見ながらお酒で盛り上がり、寿司でも食っている時間帯です。

  あの頃ヤングケアラーという言葉はあったのでしょうけれども、一般に知られることはなかった。今振り返ってみると、小学生の長男が幼い長女の面倒を見ている。明らかにヤングケアラーだったと私は思います。でも、あの当時は、その言葉自体があっただろうけれども、何と言うか一般的にはほとんど知られていなかったんで、私もはっきり言ってヤングケアラーという言葉での認識はなかったし、子どもたちに大変つらい思いさせたなと思っています。

  そういう中で、答弁にもありましたように、家事のサポート等も必要で大切なんだけれども、やはり子どもの精神面への影響がとても重要で深刻でないか。そう思うんですけれども、部長も多分同じ認識をお持ちだと思うんですけれども、どうでしょうかね。確認になるかと思うんですが。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  やはり答弁もございましたけれども、子どもが子どもらしくいられるというところが、お手伝いとヤングケアラーというようなところの境なのかなというふうには感じております。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  ヤングケアラー、既にもう今のやり取りの中で出てきているんですけれども、家庭へ入ることの難しさというのはあると思うんですよ。なんたってさっきもお互いに言いましたね。じゃ、ヤングケアラーという名前のイメージがちょっと軽過ぎる、何となく。

  この問題はとても難しいし奥は深いです、実は。まだまだ模索の段階なんでしょうかね。成果説明書を見ますと、ひとり親家庭、ヤングケアラー等への支援の充実に向けた準備を行った。準備を行ったという文言があるんですけれども、やっぱりこれまだ準備の段階ということでしょうかね、部長。模索の段階、どうなんでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  実際にご相談をいただいて対応しているケースも当然ございますけれども、一方では、支援者の中で認識を共有して学ぶこともしつつという段階かと思います。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  先ほど繰り返したように、これは想定以上に非常に難しい問題です、いろいろ。また、支援が必要な問題でもあります。また、子どもにとって、ちなみにうちの息子に関しては、航空自衛隊から羽田空港としっかり育っていますからご心配なきようにということはあるんですけれども、それはあるいは例外かもしれない。一生引きずる家庭もあるかもしれません。

  そういうこともありますので、やっぱりこれは問題の認識とともにいろんな可能性を探って、まだまだ模索であることを決して非難なんてしないですよ。まだまだそんなに到達できるわけないんだから、この問題難しくて。さっきから難しい難しいとばかり言っているようですけれども、やっぱりいろんな形で市長及び部長の答弁確認させていただきました。ある意味しっかり受け止めさせていただきました。いろんな問題で反復して支援の可能性を探ってほしいと思っております。

  それでは、質問事項⑤に入りますけれども、よろしいでしょうか。

  次は、質問事項⑤学用品制服リユース活動を、これは民間です、利用している家庭の思いをどう捉えているか、お願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  学用品や制服等のリユース活動については、こども家庭センターにて係わりのある家庭などに紹介をさせていただき、実際に利用につながっている方もおります。リユースという形で有効に活用できる場があることによって、子どもが成長していく段階で必要な物を成長に合わせて入手することが可能になることは、子どもの生活だけでなく、心にも大きな影響を及ぼすものと考えます。

  ご質問の利用している家庭の思いをどう捉えるかにつきましては、利用家庭に対し直接お聞きすることが少ないため、全てを把握することはできませんが、こちらから利用を促す場合には、利用を促されたことで否定的な感情につながらないような配慮を行うなど、相手の状況に合わせて言葉を選びながら伝え、つなぐように心がけております。

  リユース活動の場につながったことで、人とつながり、安心できる関係性ができ、改めて相談機関につながる方もいるとお聞きをしております。リユースの場が様々な方にとって必要であり、意味のある場所であることを理解し、つながりが切れないよう配慮をしながら、支援をしてまいりたいと考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  自分自身が民間活動してやっている立場で申し上げますと、非常にご配慮いただいております。教育委員会からも、行政側からも、保健福祉部のほうからもいろんな形での配慮をいただいて、非常に大変ありがたく、うまく、うまくというのはちょっと、十分という言葉は使うべきじゃないんですけれども、かなりの程度ここのところしっかりお互いの意思疎通及び利用、それから情報交換できていると思います。その点を確認したことでこの問題自体に関してはいいです。

  あと、もう一つ絡んで、運動具の小学校6校、この後4校になりますけれども、中学校2校での統一の問題とランドセルの東御市や立科町のような安価な通学かばんに変えることと、それから一部学費の学校での備蓄の問題ありましたけれども、これは今回出しておりませんから、次回以降出させていただこうということをちょっと予告的にやらせていただこうと思います。ありがとうございます。

  じゃ、質問事項⑥に入ります。

  いいですか、議長。

○議長(山浦利夫議員)

  はい、どうぞ。

○18番(小林重太郎議員)

  質問事項⑥来年度の「給食のない夏休み」を見据えて、今から何らかの対応(民間との協力を含めて)を模索していくべきではないか、答弁をお願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  お答えします。

  いわゆる給食のない夏休み、これについてはそのような問題があることは認識しております。民間との協力を含めてとご質問の中にございましたが、子ども食堂がまさに担っていただいているなということ、また、現在社会福祉協議会でも、そのような活動を繰り広げてくださっている。感謝しています。

  市や教育委員会としても、必要性は強く認識しておりますので、引き続き、問題意識を持って、どのような対応策が可能か模索していきたいと考えています。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  社協で2回、この夏やったんです。やったということは評価できる。ただ、人数的に20人でしたか、30人でしたか、全小学校対象で、ちょっと人数少ない、でも、取りあえず今までなかったのをやったということはとても評価できると思うんですよ。

  たちまちいっぱいになったのかな。社協もそうなんだけれども、この給食のない夏休みというのは、やっぱり経済的に厳しい家庭への支援というのもあるし、もう一つ重要なのが、やっぱり家庭の親御さんの、ほとんどはお母さんだと思うんですけれども、負担を軽減する上で重要な問題が実はあるんですよ。経済的な分だけじゃなくて。

  やはり学用品リユースの活動をしていると、夏休みなくなればいいのにというお母さんいましたからね、本当に。それ本当にいました。もちろん私は夏休みを短くしろというつもりももちろん全くありません。教育長、安心してください。大丈夫です。

  ただし、日常において、やっぱりそういう思いをしている家庭あるということですよね。それは子どもたちへの支援、あるいは経済的なものだけでなくて親御さんへの、ほとんどの場合お母さんだと思うんですけれども、正直、負担の軽減という意味も大きいんですよね。

  部長、何か今年度ちょっと少し動きがあったという話ですけれども、どうなんでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  昨年9月の一般質問においていただいた提案を受けまして、子どもセンター、児童館、児童クラブにおきまして、今年の夏休みに、保護者のニーズを把握することを目的に、試行的ではありますが、各施設において1日ずつ、お弁当の注文あっせん事業を実施いたしました。

  児童館、児童クラブの利用児童に対する注文児童の割合は、子どもセンター及び児童館では16.1%、児童クラブでは47.1%の利用が見られました。一定のニーズが確認できた一方で、アレルギーや好き嫌いなどの個別性、さらには職員の事務負担などの課題も考えられましたので、こうした課題も整理しながら、民間事業者との連携も含め、次年度以降の対応について検討を続けていきたいと思います。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  これも試行的な、はっきり言って、私、ここまで対応していただいたのかと思って、初めて聞いたとき驚きました。明らかな1歩だと思います。間違いなくすばらしい1歩。ただし、まだまだですけれども。

  これの今の答弁聞いて改めて思ったのは、児童館のほうが16.1%、児童クラブのほうが47.1%ですか、やっぱ違いというのがはっきり見えますよね。

  これ、やっぱり私もやっていて、学校というよりは学校が寄って立つ地域ごとの差というのが物すごくよく分かるんですよ、実は。リユース等現場にいると。学校ごとというよりは学校が寄って立つ地域の差というのはすごいものがありますね。ただ、ここで具体的には触れません、差し障りあっちゃいけないんで。

  いずれにしろ画期的な1歩を踏み出したかなと思います。社協の2回と合わせてね。今後さらなる充実、さらなる可能性を探るということで、くどいようですけれども、部長、今後の可能性、あるいは充実を探っていく、よろしいでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  保健福祉部長。

○保健福祉部長(大森幸子君)

  引き続き、また検討していきたいと思います。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  これはとても重要なことでして、やっぱりスタートはついた。社協及び行政というか教育委員会からのスタートはしたわけですから、充実を探っていく、とても重要なことなんですね。

  何回やったら十分という答えはないと思います。私らも個別にはやっぱりあと6回ぐらいやりたいと思っていたんです。社協の2回に足し算して。ただ、ちょっといろんな事情あってできませんでしたけれども、でも、その分行政のほうでやっていただいたということはとてもありがたいことでありまして、今後の可能性、充実を探っていく。1歩踏み出したかなということで、とても評価はできることであります。

  次に、ちょっと早くスタートしているようですが、実は質問事項⑧に大山があるもんで、ちょっと早めに動いているんですけれども、質問事項⑦不登校、特にひきこもりの子どもたちへの学習支援の現状はどうなっているか、お願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  お答えいたします。

  不登校、特にひきこもりの子どもたちに対する学習支援でありますが、近年ICTの活用による対策が進められております。

  具体的にはクロムブックの普及に伴って、ひきこもりのお子さんでもドリルソフトの活用などが可能となっており、自宅等にいながらにして学習支援を実現しているケースが増えつつございます。また、授業に関しては、小学校ではオンラインでの授業も実施しているところであります。

  当然ながら、全てのケースで当てはまるわけではありませんが、今後もそのような新たな対応が有効なケースでは積極的に活用していきたいと考えております。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  これも非常に難しい問題、さっきからの問題に大体共通することなんですけれども、安易に踏み込むと子ども、あるいは保護者の方を傷つけてしまうとても難しい問題です。今回出した問題全部そうなんですけれども、ただ、ある意味ネットというんですか、今の教育長の答弁、新しい武器ではありますよね。今まではなかなかなかった。ここ数年充実していて、新しい可能性が出てきたと思うんですよ。

  このあたりのところで、どうなんですか、教育長、これやってみての感触とか反応みたいなものは来ていますか。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  実際に授業の風景も幾つかの学校で見せていただきましたが、特に授業の関係ですね、オンラインで授業を行う形は、担任と子どもさんと1対1で対応することも可能ですので、これは時間も様々に変容させられますので、子どもさんに学べる状況ができたときに対応できるという点では、利用の効果はあるかなと考えています。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  これも1つの可能性として大きい。ただ、これに関してもやっぱりここに入ってこられない子どもも当然いるんですよね、教育長。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  おっしゃるとおりであります。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  じゃ、そういうここにも入ってこられない子どもにというのを安易に議論することはすべきじゃないですけれども、傷つけてしまうのと誤解が生まれるのとで、これはやっぱり公の場であまり出すべきことではない。非常にデリケートで難しい問題です。

  ただ、やっぱり大変画期的なSNS利用というツールは、かなり有効であるということは確認しつつ、完全に十分、そんなの何やったって完全に十分なんてことはあり得ないんですけれども、まだまだ課題は残っているなということは当然全員の共通の認識だと思います。

  1つは、そこも1つですけれども、もう一つは、利用して来てくれている子どもたち、これのその1歩先ですね、これを突破口としてさらなるひきこもりから社会に出てきてくれる、それはすぐじゃなくたっていい、必ずしも学校行かなくたっていい。学校に行くことを今求める時代ではないです。教育長にはちょっとそういう言い方しちゃ失礼かもしれないけれども、ただ、学校というよりは社会に出ていく取っかかりの突破口としてはなり得る可能性があるものだろうと思うんですよ。オンラインでずっと十分という意味じゃなくてね。その辺はどうでしょうか、教育長。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  議員おっしゃるとおりで、それが全てではないし、それのみでオーケーではないことは、もう重々本人もそうですし、教育関係の者たちも自覚しております。しかし、まずは1歩ですね、外とつながるということが大事だと考えています。

  もう一つは、先ほども申し上げましたが、時間も子どもさんに合わせるという形で学校は対応しています。いろいろなことを子どもさん本人が選択していくということを学ばせていく、育てていく、そこからの出発であります。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  まずは1歩というのは全てまずは1歩、いや、いい意味で言っているんですよ。私と共通認識という意味でね。実はこの後の質問事項⑧でもまずは1歩という言葉が私のほうから出る予定なんですけれども、やっぱり全てまずは1歩だと思うんですよ。その1歩なのか2歩なのか分からないけれども、進み出したということはいいです。

  これもちょっとデリケートな部分に入るかもしれないけれども、対応している学校の先生方、それの意欲というか感触はどんな感じでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  先ほどの様々なご質問等々にもつながるわけですが、かつては家庭訪問というのがございましたね。家庭の状況をしっかり見てくるようにと、そんな指令が教育者には伝えられて家庭訪問していましたが、今そういう時代ではなくなりました。ですので、先生方は非常に子どもたちの実態を捉えるのが過去の時代より困難になってきていることは確かです。

  ですので、今、チーム支援という形で、1人で対応ではない、学年であり、学校であり、それから支援員の皆さん、外部機関も含めてですけれども、そういう方たちとチームを組んで1人の子どもを丸ごと捉えていこうという、そんな形で皆さん前向きに取り組んでいます。

  我がクラスの子ども、学校の子どもですから、もちろんいかにしたら子どもとつながれるかということは大きな課題でして、皆さん向き合ってくださっています。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  非常にしっかり受け止めさせていただきました。

  チーム支援という言葉を聞いたんで、今、ある程度解説というか説明いただいているチーム支援、もうちょっと具体的にというか、今具体的でしたけれども、改めてこのチーム支援というのが重要だと思うんですよね。やっぱり1人の、これは昔の話になるのかもしれないけれども、1人の先生とか、たまたまの担任に頼ると、その担任がちゃんとやってくれなかったり、失礼な言い方になっちゃうんだけれども、ちゃんと対応している担任じゃなかったりすると、ひきこもりであり、いじめであり、不登校であり、悪いほうに行ってしまう。いかに学校の先生すばらしい方々だと思うけれども、神様ではないですからね。やっぱりいろんな担任の方がいる。

  自分の経験から言っても、やっぱり担任が云々だったから云々というのは幾らでもありまして、やっぱり担任という言葉は、私は担任に何でも相談するということが、実は私は個人的にはちょっと問題ありだと思っているんですよ。その担任によって違っちゃいますから。

  何でも、いじめでも不登校でもまず担任という学校の風潮、過去の話かもしれないけれども、あったんですけれども、まず担任ではなく、私は必要に応じて、重度に厳しい場合には学校外の第三者機関だと私は思っています。

  それは置いといて、担任ではなくチーム支援、もうちょっと1回考えを、お願いします。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  今、議員おっしゃるとおり、まさにそうだなと思って聞いておりました。

  私の経験ですと、私も教員になって10年目ですかね、自分1人で何とかしようと。そして踏み間違ったことがあります。子どもの心も家庭の状況も分からないままに踏み込んだことが、かえってマイナスになったということも経験しております。経験って大事だなということも思いながら、申し訳なかったという反省にも基づいて、今、学校再編の中で、今、義務教育学校のほう進めているわけですが、多くの先生方が1人の子どもに係わるということをまず1つ大事に考えています。チームですから、まずは学年、それから学年もありますし教科担任がいるわけですから、その方たちも含めて1人の子どもを見ていくということですね。

  それで、もう一つは先生方にとっても、仲間に相談して、例えば、義務教育学校になった場合はですが、後期課程の中学校の先生方は、小学1年生から6年生までの状況って分かっていない部分がたくさんあります。でも、共に職員室を1つにして交流する中で、ふだんの中でいながらにして子どもたちの情報共有ができるという点で大きなチームですかね。そういう意味で子どもを見守っていく、育てていくことにこれからさらに力を発揮していくだろうなと、学校再編はそんなふうに思っています。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  学校再編の問題はまたいろいろ期待するところではありますけれども、これは私、テーマとして出していないので、ここで触れることはいたしません。ほかの議員さんたちがいろいろ触れてきているものでもあるのかなと思います。

  それでは、今質問事項⑦終わったんですね。だから、ちょっと私、自分の字が汚いもんで読めなくなるんですよ。本当にそうなんですよ。自分で書いた自分の字が読めなくなるんですね。でも、大体私、小学校低学年ぐらいの字しか書けないんです、本当に。実際見てみていただければ分かるとおりです。

  じゃ、質問事項⑧に入ります。

  見えない貧困、見えないいじめ、見えない虐待の存在をどう認識しているか、答弁お願いいたします。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  子どもたちは一見普通の生活をしているように見えても、それぞれ置かれている環境などから様々な課題を持っており、それを表に出せずに抱えている中で、結果として必然的に周囲との壁ができてしまう、そんなことがあるかと思います。貧困について言えば、学校外で得る経験値や日常的な体験にも格差がでると聞いております。

  ご質問の貧困やいじめ、虐待などは、特に表に出にくいことから、存在が見えにくいことが課題となりますので、気づくことは大変難しいことであるというふうに考えております。

  ついては、周囲の大人たちが、一人一人の子どもの心に目を向ける意識を持って係わっていくことが、まずは大切ではないかというふうに考えております。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  非常に見えない、分かりづらい、これ私、貧困、いじめ、また虐待、全部自分自身の体験、自分自身というか自分自身がやってきた子どもの居場所での体験としていろんな事例というのを見てきているんですけれども、1つここで触れさせていただきますと、これは見えないいじめの関係なんですけれども、ある子ども食堂、小諸ではありません、小さな子ども食堂で、親御さんと子ども合わせて十数人、せいぜい。それで、場所だって本当に狭いですよ。1部屋か2部屋という中で、毎日のように夕方から夜来ていた親子が来なくなったんですね。あんなに楽しそうに来ていたのに。

  どうしたんでしょうかと、そういうところをこちらから問合せしてみたら、やっぱり子ども食堂の中でいじめに遭ったということを聞いて、驚いたのは、僅か十数人、狭い空間、それでも。私の不徳の致すところなのかもしれないけれども、私たちスタッフでそのいじめが見えなかったんですよ。そんな狭い空間でも。

  いじめというのは本当に見えない。教育長、やっぱりいじめの数が多い少ないじゃないと思うんですよ。やっぱりそれが多かったから、少なかったからじゃなくて、やっぱり見えないいじめというのはありますよね、いっぱい。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  あります。私も経験してきました。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  経験の度合いというのは、教育長と私と比べものにならないですから、何十年間やっていらっしゃった方と。

  だから、私は私なりに経験をして、また教育長とは違う部分で経験しているから、違う思いというか違う気づきもあると思います。

  それで、ちょっと事例を紹介させていただこうと思います。

  1番最初の部分と重複するんですけれども、やはり感性を磨くということは実体験が必要で、知識や勉強などでは獲得できるものではないと思っております、私は。自分自身の体験と自分自身のそれこそ感性から。

  ただ、ここに1つの事例があります。ちょっと紹介せいただきます。やや長くなるかもしれませんけれども、見えない貧困、見えないいじめ、見えない虐待、これをあえてこの一般質問の場で、この問題をあえて意識して出している。その意味を示唆している事例だというふうに思ってください。

  これは、小諸ではないです、飯田市です。飯田市のある小児科のお医者さん、この方、何度か直接会ってお話を聞いたことがある方です。大変すばらしいお医者様です。これはもうかなり前になるんですが、ちょうど子どもの貧困という言葉がマスコミ等で問題視されてきた、マスコミに子どもの貧困という言葉が出てきた時代ってありましたよね。それまで子どもの貧困なんていう言葉はなかった。

  時代的にはかなり前になるんですけれども、そのときに、小児科のお医者さんですから、毎日毎日何十人という子ども、親御さんと接しているんです。でも、子どもの貧困など全く気づかなかった。仲間の小児科のお医者さん、先生たちを集めて話してみたが、誰も子どもの貧困なんて見えていない。

  でも、飯田市、これ飯田市の事例です、飯田市だけが子どもの貧困はないなんてことはあり得ない。そこで、そのお医者さんはすばらしかったですね、気がついたんですよ。小児科の料金支払い窓口、そこにいると、支払いのときにお財布からお金を出すのに一瞬、本当に一瞬ためらうお母さんがいる。それもお札ではない。100円、10円というコイン、そのコインを出すときに一瞬ためらう親御さん、ほとんどお母さんでしょう。

  そこで、そのお医者さん、そういうお母さんを見かけたときに、勇気を持って、まさに思い切ってでしょう、これは。失礼ですがと声をかけてみた。そうしたら、いや、実はですねだった。そこに貧困が見えたわけです。

  やはりこういうちょっとした気づき、本当にちょっとした気づきを見逃してしまうか。同じ言葉を子ども食堂であれ、子どもの居場所であれ、その他全て、高齢者の皆さんのこともそうなんだけれども、同じ言葉を物理的には聞いていたって、それをピンとくるか、見逃してしまうかというのは幾らでも日常的に事例としてあると思うんですよ。ある人が聞いたらあっと思う。ある人が思ったら普通の言葉として受けてしまう。

  そういうことで、やはりそういう事例ってあると思うんですよ、子どものことに限らず。やはりキーワードは日常、そして気づき。やはり日常だと思うんですよね。それから、特別のこの日は何を、この日は何かの相談を受け付けようではなく、あくまで日常の普通の生活の中の気づきだと思っております。

  それをあえてこの一般質問の場で出すというのは、先ほど言った意味においてですけれども、今の事例が1つ示唆しているように、この質問もどう認識しているかという言い方で、どう対応するのかとか、どういう方策を考えるとかという質問にはあえてしていないんですよ、あえて。

  まずは、見えないけれども、あるよという認識、それも社会の認識、それがとても必要だと思います。それこそが大切であり必要であり、さっき言葉で出ましたけれども、まず第1歩だと思います。

  そのあたりのところ、教育長、質問事項①から⑧まで含めてきた中での最後の教育長への質問になるんで、どうでしょうか。やはりそういう社会の認識とかそういうものが必要だと思うんです。それが第1歩だと思うんです。どうでしょうか。

○議長(山浦利夫議員)

  教育長。

○教育長(山下千鶴子君)

  お答えします。

  まず、今、いじめのお話でしたので、いじめも先ほどの飯田の小児科医が思ったように貧困もそうですが、ないなんてことはあり得ないという、そこからの出発だと思っています。

  ですから、例えば学校でいえば我がクラス、平穏でとてもいいクラスですと思ってもいいですが、いや待てよ、そんなはずはないという、そんな心がないと、次の気づきにはつながらないだろうなということは、まず1つ思っています。

  私、ここでも何回かお話したかもしれない。学校の在り方、教室の在り方ですが、競争原理ですね、今まで競争競争で、教職員もそうだし、子どもたちも家庭もそうかもしれない、社会もそうかな。そんな形で今まで動いてきた社会であると思いますが、いやいや、協力原理でしょうと。そこをやっぱりしっかり育てたい、子どもたちに。それによって、子ども同士でお互い肌感覚で、困っているんじゃないとか、家庭の状況もとか、お母さん調子悪いのとか、そういうことって伝わってくるものがあると思うんですね。そういう意味で子どもたちをしっかり育てたいと、そんなふうに思っております。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  今、教育長の答弁の中にもありましたけれども、いいクラス、すばらしいクラス、それ非常に危険な言葉だと思っています、私は。気づいていないだけじゃないのかと。

  いや、本当にいいクラスもあるんでしょうけれども、やっぱりいいクラスはいじめがない、問題がないというのは、私は非常によくない危険なシグナルだというふうに受け止めます。教育長も多分同じ思いだと思いますけれども、いいんだということは逆に言うならちょっと視点を変えなるならば危険ですよ、それは。気づいてないだけと私も思います。

  まさに、いや、待てよ、答弁にありました。まさに、いいクラス、いや、待てよだと思いますよ、本当に。このあたりのところも教育長と認識が共有できてありがたいなと思っております。

  最後に、今日、市長には再質問していないですよね、まだね。質問事項①から⑧まとめてやっぱり今日、市長、教育長、部長から私が思っている答弁いただけたと思います、正直なところ。やっぱり時代の流れの中で共通の思いを持っている、共通の問題意識を持っているのは確認できました、本当に。

  そういう中で、市長どうですかね。やっぱりこれ市長が進めてきているまちづくりですね、33年ぶりに地価が上がった。あれ物すごく画期的だと思うんですよ。私、以前証券会社にいて、それで、経済の動きとか企業業績をずっと毎日のように見ている仕事をしていましたから分かるんですけれども、まちを歩く人が増えたとか、店が増えたも必要なんだけれども、本質的には地価に反映する。本質的にまちの活力は地価に反映すると思っております。そういう意味で、33年ぶりでしたか、地価が上昇したというのは、市長をはじめまちの多くの方々が努力してきた物すごく画期的なことだったと思って評価しております。

  それと、私が今回取り上げてきた問題は、方向は同じだと思うんですよ。決して逆の方向とか別の問題じゃないと思うんですよ。こうしたまちの活力は、さらにもう一歩進めるならば、やっぱり今日私が取り上げてきた問題は、簡単に解決する問題じゃないことが全てですけれども、やっぱりそういうところにまでさらに1歩進んで、まさに小諸のまちが活力が出た、まさにすばらしいまちだって堂々と言えるんじゃないかと思うんですが、そのあたりのところも含めて、市長、一言お願いします。一言じゃなくていいです。まだ6分あるから使っていただいていいです。

○議長(山浦利夫議員)

  市長。

○市長(小泉俊博君)

  ありがとうございます。

  今日の質問もそうなんですけれども、特にやっぱり見えない貧困であったり、見えないいじめ、また見えない虐待、ほかにも見えないものというのはいっぱいあると思います。

  ちょっと振り返ると、10年という節目を私も迎えて、10年前から先ほどの地価の問題もありますけれども、やっぱり見えないものがあるんだということを気づかされた。そういう意味では、えらいよいしょするわけではないですが、小林議員がその時々にこの一般質問を通じて、子どもたちが、また家庭が、社会が抱えるこういう闇の部分というか、見えない部分を表にこうやって提起していただくことによって、大分小諸市内における子どもを取り巻く環境というのは、言葉では簡単な言い方になりますけれども、少し前進したのかな。

  そういう意味では、先ほどの議員がおっしゃった部分でいえば、小諸がまたさらに前へ進むためには、やっぱりそこに住む人たちが、言葉はあれになってしまいますけれども、豊かな人生を送れるための1つの、全て豊かになるかどうかは別としても、でも、今抱えている問題が少しでも改善されることによって豊かになるというふうに定義するんであれば、我々も含めた周りの大人たちが、例えばそういう見えないものにあるんだという認識の下で対応することによって、少しでも気づきがあれば、やっぱり改善に向かって前進ができるんではないか。それはもちろんそんな簡単ではないということはもう大前提ではありますけれども、でも、そういうことがこの10年間の中でも、小林議員がこうやって質問してくださることによって、ああ、自分の今まで生きてきた、また、自分の周りには見えない、そんなことはないだろうと思っていたんだけれども、実はあるかもしれないという、そういう気づきを与えてくれたということに関しては本当に、こういう場で言うことではないかもしれませんが、改めて感謝を申し上げたいなと。

  逆にそういうことを気づかせていただいた分、私たちもやっぱり気づけるように、また、そういう支援がもし可能であれば、少しでも関係機関につなぐだけでもいいと思いますし、自分でできることをやっていくということは、よりよい社会をつくっていく本当の意味での小諸が豊かになる、そういうことなのかなというふうに思っておりました。

  またこれからもぜひ私たちが気づかないそういう子どもたちを取り巻く環境等々について、また質問等で教えていただければありがたいなというふうに思います。

  以上です。

○議長(山浦利夫議員)

  小林重太郎議員。

○18番(小林重太郎議員)

  今の市長の言葉もしっかり受け止めさせていただきました。

  以上で私の一般質問を終わらせていただきます。

○議長(山浦利夫議員)

  以上で、18番、小林重太郎議員の質問を終わります。

© 2023 長野県小諸市議会議員 幸笑みらい
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