『DX推進状況は?持続可能な観光とは?』(田邉久夫)
R5年六月定例会
1、小諸市におけるDX推進について
(1)推進体制について
①庁内における推進体制はどうなっているか
②組織横断的な取組として工夫している点はあるか
(2)推進状況について
①市民の利便性を高めるための施策はあるか
②業務の効率化が図られる施策はあるか
2、SDGsについて
(1)サステナブルツーリズムについて
①小諸市の観光のあり方はどうか
令和5年6月15日
◇ 田邉 久夫 議員 一般質問のすべて◇
○議長(丸山正昭議員)
次に、一括質問一括答弁方式により、11番、田邉久夫議員の質問を許します。
11番、田邉久夫議員。
〔11番 田邉久夫議員 質問席〕
○11番(田邉久夫議員)
議席番号11番、田邉久夫でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告順に質問いたします。
今回、一般質問の一番ラストでございます。お疲れのところ大変申し訳ない、もう少しお付き合いお願いしたいなと思います。
少子高齢化による人口減少、コロナによる新しい生活様式への変化など、これら日本社会を取り巻く状況は非常に厳しいものがあると危惧しております。
こうした中、自治体デジタルトランスフォーメーションが今求められているものは、住民に対するサービスの利便性の向上、アナログな業務のデジタル化という課題を解決するためです。少子高齢化に伴う人口減少により、多くの自治体でインフラサービスや公共交通サービスの提供が難しくなってきます。また、将来的には地方公務員も人手不足が懸念されます。
そこで、件名1、小諸市におけるDX推進について。
要旨(1)推進体制について。
質問①庁内における推進体制はどうなっているか。
質問②組織横断的な取組として工夫している点はあるか。
要旨(2)推進状況について。
質問①市民の利便性を高めるための施策はあるか。
質問②業務の効率化が図られる施策はあるか。
以上、総括質問となります。
○議長(丸山正昭議員)
ただいまの質問に対し、答弁を求めます。
市長。
〔市長 小泉俊博君 答弁席〕
○市長(小泉俊博君)
11番、田邉久夫議員の質問に対して答弁をいたします。
件名1、小諸市におけるDX推進について。
要旨(1)推進体制について。
質問事項①庁内における推進体制はどうなっているか。
質問事項②組織横断的な取組として工夫している点はあるか。
質問①と②は関連がありますので、一括して答弁をしたいと思います。
現在、本市では、国のデジタル社会の実現に向けた基本方針に沿って、デジタル技術を活用することで市民の生活、暮らしがより豊かになるよう取組を進めております。そもそもDXとはデジタルトランスフォーメーションの略称で、情報技術で人々の生活を多方面でよりよい方向に変化させるという意味であります。
本市において、よりDX推進を図るために、令和4年4月に総務部企画課内に新たにDX推進係を設置し、市民の利便性の向上と庁内業務の効率化を目指し、全国における先進事例を研究するとともに、本市にとってより有効な施策について検討及び実施を行っているところであります。
庁内における推進体制につきましては、取組をより確実にかつ強力に推進するため、本年5月に庁内横断的な推進組織として、副市長を本部長とし、各部長を本部員とする小諸市DX推進本部を設置したところであります。この推進本部では、庁内全体のDX推進の進捗確認等を行うとともに、組織横断的な取組のより一層の推進を図ってまいります。加えて、特徴的な取組として、各部署における取組を推進するため、各課長を中心とする推進会議を設置するとともに、各課に役職に係わらない若手を中心としたDX推進委員を設置いたしました。このDX推進委員には、先進自治体の取組についての研究調査を行うとともに、各部署における取組の推進役を担っていただくこととしております。また、DX推進本部が定めた分野ごとに、実務的な協議な場として作業部会を設置し、既にデジタル化を実施している業務について、他部署、他業務での横展開を図ることを研究したり、新たなデジタル技術の導入等について検討を行うこととしております。
昨今、デジタル技術の進展によりサービスのデジタル化が飛躍的に高まる中、地方自治体における住民サービスについても、デジタル化の推進に本格的に取り組むことが求められております、本市におきましても、市民の利便性の向上と庁内業務の効率化を目指し、引き続き取組を推進してまいりたいと考えております。
次に、要旨(2)推進状況について。
質問事項①市民の利便性を高めるための施策はあるか、答弁をいたします。
本市におけるDX推進の目的のひとつとして、市民の利便性の向上を掲げています。国がマイナンバーカードの交付を推進する中で、本市といたしましては、早い段階でマイナンバーカードを利用した住民票等のコンビニ交付を開始いたしました。開始当初は取扱件数は少なかったものの、マイナンバーカードの交付率が上がるとともに取扱件数も増加している状況であります。そのほか、マイナンバーカードを利用した住民サービスとしましては、自宅などからスマホやパソコンを利用して市の公式ホームページから住民票の写しや印鑑登録証明、戸籍謄本などの郵送請求が行えるようになっております。同様に、市役所に来庁せずに各種手続を行えるよう、本市の公式ホームページに電子申請のアイコンを設け、電子申請を行える手続について集約しております。また、市税の納入につきましては、銀行やコンビニなどでの窓口払いのほか、自宅などからスマートフォンなどを利用したQRコード決済についても開始をいたしました。来年の夏頃までには市民課及び税務課の窓口におきましても住民票や所得証明など各種証明書手数料をお支払いいただく際にキャッシュレス決済ができるようになる予定でございます。
また、多くの市民の皆さんに市政の情報をお届けするため、ツイッターやLINE、フェイスブックやユーチューブなどSNSを活用した情報発信や、来訪者に向けてはデジタルサイネージ、これを用いた情報発信にも力を入れております。
一方で、高齢者の方などデジタルを得意としない方向けにスマホ教室の開催、またマイナポイントの取得支援など、デジタル弱者と呼ばれる方に対しての取組についても、民間の皆さんのお力をお借りして実施をしておるところであります。
今後も、デジタル化という時代の波に乗り遅れることなく、市民の皆さんの利便性の向上のための取組を引き続き推進してまいります。
次に、質問事項②業務の効率化が図られる施策はあるかについて答弁をいたします。
本市におけるDXの目的として、市民の利便性の向上とともに庁内業務の効率化を上げています。現在、庁内においてはデスクトップ型のパソコンから可能な限り持ち運びのできるノート型パソコンに切り替えるとともに、3階会議室の庁内ネットワークのWi-Fi環境を整えることで政策会議や課長会議をはじめとする庁内の打合せ会議をペーパレス化しております。このことにより紙の排出量を削減するとともに、印刷製本等に係る時間の短縮が図られております。
また、各課においてかなりの時間を割いてきた各種会議の議事録作成につきましては、AI文字起こしのツールを導入することでリアルタイムで議事録が作成でき、担当者による確認作業のみとなることで大幅な業務時間の短縮が図られております。さらに、税務課の定型的な業務におきましてはRPAを導入し、いわゆる人間がコンピュータを操作して行う作業をロボットによる自動的な操作によって代替することで業務の効率化が図られております。
それから、職員の研修に関してもオンラインによる研修のメニューを増やし、内容を充実させることで人材育成の分野においても力を入れているところであります。
市民のニーズが多様化、複雑化する中で、限られた数の職員に求められるものは非常に大きなものがあります。デジタル技術やAIの活用により定型的な事務の効率化を図るとともに、相談、面談等の業務や企画、立案など職員でなければできない業務に注力ができるよう、人的資源を振り分けることで行政サービスのさらなる向上につなげていきたいと考えております。
件名1については、本席からは以上でございます。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員、再質問はよろしいですか。
○11番(田邉久夫議員)
お願いします。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
再質問させていただきます。
このことは、これから始まるということの中で、短い期間で平準化していくということですし、また国のものについてはもう、今現在トラブルもあるんですけれども、それはこっちへ置いておいても、25年ぐらいだったかな、免許証もひもづけされていくと予定がどんどん決まっている中でもこういうデジタル化ということなんですけれども、それについて、まだ中身等々が分かっていない状況なので質問ということよりも、このことについて大変懸念される心配事というのが私ちょっとありますので、それを聞きながら、確認しながら進めていきたいなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
まず最初に、デジタルトランスフォーメーションというやつは、今DXと訳したと、私前から言っていたように、どうも行政用語というのは分かりにくいというのが、本当に大変で、理解するのに時間がかかるんですけれども、ちょっと調べたら、DというのはデジタルのDで、トランスということだとTになるんだけれども、トランスというのを英語のあれで訳していく、これがXというふうになるということを書いてあって、それでDXということでやっているということで言われているので、そんな感じで捉えていますけれども、よろしくお願いいたします。これからはDXという形になるんですよね、きっとね、トランスフォーメーションというのは言わないで。だから、その勢いでは、ちょっと行政用語がなかなか として難しいですけれども。そんなことで質問していきたいと思います。
この事業を進めていくには、何といってもマイナンバーというのがキーになってくるんですけれども、先日の土屋利江議員の質問で大体理解しましたので、またそれは、理解しましたのでよろしくお願いいたします。
再質問ですけれども、日本の企業では既存のシステムの存在や人材不足により導入のハードルが非常に高い状態であると指摘されていますが、人材育成のほうはどのような考えをしているかお尋ねします。
○議長(丸山正昭議員)
答弁求めます。
企画課長。
○企画課長(山浦謙一君)
お答え申し上げます。
自治体DXにつきましては、国が主導をしてシステムの標準化、それから共通化が進んでおります。今後導入するシステムなどにつきましては、小諸市独自で開発を行うようなことはいたしません。限られた職員数で効率的、効果的に業務を遂行するために、業務に携わる職員にとって簡単で使いやすいシステムなどを導入する予定でおります。システムの運用につきましても、その都度担当者の研修等を行う中で、人的なミス等が起こらないような形で取り組んでまいりたい、そのように考えております。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
今起きている一連の事業はヒューマンによるエラーだということで言われてはおりますけれども、今標準化ということで自分のところで開発したものではないということになりますので、今言ったように、自分のところで開発したものだったら大体誤操作があるとすぐに発見できて、すぐに処置ができるというようなことがあるんですけれども、標準化ということになると全体、どこの自治体でも同じということですよね。そういうだけですので、その辺のところはしっかり気をつけてやっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、経済産業省ではデジタルトランスフォーメーションを進めるための経営戦略が不可欠としているが、どのような戦略を考えているか、具体的な取組は何かをお尋ねします。
○議長(丸山正昭議員)
企画課長。
○企画課長(山浦謙一君)
お答えいたします。
先ほど市長答弁、また議員さんのほうから説明ございましたとおり、デジタルトランスフォーメーションということはデジタル技術で人々の生活を多方面でよりよい方向に変化させるという意味でございます。庁内におけるDX推進につきましては、やはり市民の皆様の利便性の向上と、また庁内における業務の効率化を目的に、先頃作成しましたDX推進計画に添って取り組んでいまいります。また、今後もデジタル技術の活用によって市民生活がよりよい方向に向かうように市としても取り組んでまいりたい、そのように考えております。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
先ほども答弁に出てきましたけれども、質問の3つ目として、これまでもいろんな手続を高齢者の方がスマホでやったりとかということで、決済もしてきたんですけれども、当初、高齢者の方もそうですけれども、そういうものの扱いが苦手な方はどうするんだいということの中でもその方向に踏み切っていかれて、今までいろいろなことをやってこられたと思うんですけれども、そんな中で、私も何人かの方にも言われて、高齢者がこんなもの使ってできるわけないじゃないかとかという、そのときの言葉があれなんですけれども、当時はそういうふうに言われていたものです。そうかなと思って若干こうして見ていると、今、先ほど答弁ありましたように、高齢者の方のデジタルを獲得しない方のスマホ教室というんですか、スマホ教室があるということを聞いたんですけれども、この辺の利用者とかどのくらいの数やっているかということをちょっと教えていただけますか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(土屋雅志君)
お答えいたします。
スマホ教室につきましては、民間事業者が総務省のデジタル基盤活用推進事業を活用して主催していまして、本市と株式会社コミュニティテレビこもろ様の共催という形で実施いたしました。対象者は市内在住の60歳以上の方として、令和3年度では初級、中級の講座を2日間、合計6回開催し、1回当たり参加者は平均12名の方が参加いただいたところでございます。また、令和4年度は同じく初級、中級の講座を6日間開催し、合計18回開催しまして、こちらは1回当たりの参加者が平均8名の方であったとお聞きしております。本市が携わった内容につきましては、会場となりました高齢者福祉センターこもれびおいて、当日の受付や案内等の補助的なもので、事務にとどまりましたが、参加者からのアンケートの回答内容につきましては共有されておりませんが、繰り返し受講したいという要望の声があったことや、複数回を受講されたり、2年続けて受講された方も一定程度いたということは承知しておりますので、概ね良好であったと認識しております。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
今のお話を聞くと、募集してもすぐいっぱいになって、毎回 追加しているというような状態だということですけれども、こういったことでスマホ教室の内容というか、あれなんですけれども、私も今これのことを聞いたのは高齢者の方が一生懸命勉強して、結局背に腹は代えられないじゃないですけれども、独り暮らしというのが多くなってくる状態であるということです。それと、やっぱり何かするにも出かけていかなくちゃいけないということで、足が不自由になってくるということで、俺はいいんだけれども、覚えるのがどうのというようなことの問題があってどうかなと思ったんですけれども、その方は一所懸命、そう人たちはスマホを勉強してやるという方向にいるということですので一安心はしているんですけれども、何せ高齢者の方へのあれがありますので、ここら辺のところはしっかりとまた見ながらやっていただければなと思います。
次に、私もいつも言われていることなんですけれども、そのことについてちょっと質問するんですけれども、4つ目として、子育て中の世帯とか主に育児中の世代などが市役所の窓口に来られない方がいるということで、どうしたらいいんですかということがあって、行ってもすぐできるんじゃなくて待たされて、いろんな書類を書かされて大変なんだと、 、その辺はどうなんですかということがあるんですけれども、その辺はどんなふうな改善になるんでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(土屋雅志君)
現在DXを推進する中で、マイナンバーカードを使った手続になるんですが、マイナポータルサイトの中にピッタリサービスという項目がありまして、こちらをご利用いただきますと、健康づくり課関連では妊娠届、厚生課関連では児童手当、子ども育成課関連では保育施設に関する手続が電子申請により可能となっております。なお、妊娠届につきましては電子申請でも受付可能となっておりますが、手続時における保健師との面談が、様々なご相談に応じる大切な機会と捉えておりますので、電子申請で届出を受けた場合でも、その後改めて面談の機会を設けさせていただいている状況です。事情でどうしても来庁できないという方につきましては、ご親族の方に代理で手続していただく場合もございます。また、経産婦の方の妊娠中の状況を確認するためのアンケート等につきましても、希望がなければ来庁いただかなくても電子申請による受付で対応している状況でございます。
今後、電子申請ができる手続を増やしていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
きのうも同僚議員の質問であったんだけれども、やっぱり身体障がい者の方っていうことにも配慮していただけるということでよろしいですかね。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
○保健福祉部長(土屋雅志君)
現在、マイナポータルを使っての中で身体障がい者の方にご利用いただけるサービスについてはまだ登録のほうができておりませんので、今後この手続でできるような項目をぜひ増やしていって、障がい者の方にも対応できるようにしたいと考えております。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
スタートするときは市民に落ちこぼれがないように、障がい者の方が、いや手続は駄目だよとかということのないようにやっていただければありがたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
では、次の質問に入ります。
地球温暖化による異常気象の増加やコロナウイルスによる生活様式の変化など、私たちの周りはいや応なく変化しております。こうした中でのSDGsの取組が注目され、観光の面での取組としてサステナブルツーリズムという言葉が生まれてきました。
このような背景の上に立ち、小諸市として観光をどうしていくのか、大きな分岐点に差しかかっているのでないかと考えます。特に、観光では、長野県と言わず、全国の似たような状況にある地域は同じようなことを考えるのではないでしょうか。そこで、戦略的な差別化をしていかないとあまたの中に埋もれてしまうことが懸念されます。繰り返しになりますが、温暖化による気象の変化、コロナによる生活様式の変化、さらには人口減少といったこれまで日本人があまり経験したことのない社会となっていく中での、小諸市が小諸市として生き抜いていくこれまでと違った視点での考え方、方策が必要となってくると考えます。
そこで、件名2、SDGsについて。
要旨(1)サステナブルツーリズムについて。
質問①小諸市の観光のあり方はどうか。伺います。
○議長(丸山正昭議員)
答弁願います。
市長。
〔市長 小泉俊博君 答弁席〕
○市長(小泉俊博君)
件名2、SDGsについて。
要旨(1)サステナブルツーリズムについて。
質問事項①小諸市の観光のあり方はどうか、について答弁をいたします。
サステナブルツーリズムは、観光業の発展と同時に、地域の社会経済的な発展や環境保護を両立させることを目指すアプローチであります。従来の観光業は地域の環境や文化に負荷をかけることがありましたが、サステナブルツーリズムは長期的な持続可能性を重視しながら観光活動を展開することを目指します。サステナブルツーリズムの原則には、以下のような要素が含まれます。1つ目は、環境保護です。自然環境や生態系を保護し、環境への悪影響を最小限に抑える取組を行います。例えばエネルギー効率の改善や廃棄物の管理などが含まれます。2つ目は、社会的利益であります。地域の文化や伝統を尊重し、地域住民の生活や福祉に貢献することを重視します。地元の人々との協力や交流を促進し、地域経済の活性化に寄与します。3つ目は、経済的持続性で、観光業が地域経済に貢献し、雇用の創出や地域の収入増加に寄与することを重視します。また、地元の事業や資源を活用し、地域経済の発展を支援いたします。4つ目は、文化的尊重で、地域の文化や伝統を尊重し、地元の文化財や遺産の保護、文化的な交流や教育活動の推進を行います。
これらのように、サステナブルツーリズムは観光業界や地域コミュニティ、旅行者自身の意識と行動の変革を求めます。持続可能な観光の実現には、市や観光事業者、地元の住民、旅行者が連携して取り組む姿勢が重要であります。
本市の観光においても、観光の魅力を保ちながら、地域の自然環境や文化遺産を守り、地域経済や社会の発展に寄与することにより、将来の世代に美しい自然や文化的な魅力を残すことがサステナブルツーリズムと一致するところであり、これからの観光にとって大変重要な視点だというふうに考えております。
本件からは以上でございます。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
今回この問題を選んだのは理由がありまして、私これまでいろいろとあれしていたんですけれども、まず市長のトップセールスという効果が最大限発揮されまして、小諸の知名度が上がりまして、近隣の市町村あるいは東京辺りまでその影響があることが気がつきました。そういった中で、私も最近、この問題をやるというわけじゃないんですけれども、小諸のことがどの程度知られているのかなということが、出かけて、例えばレストランとか食べ物屋に行ったときは必ずレジのそばに座るんです。観光客の方が来ると、そのレジの払いのときに小諸っていいですねとか、こういうところに比べて小諸って違いますねとか、そういうことを言ってくれることがたまたま聞こえてくるんです。また、 観光客の方がいらっしゃって、こんな真下の、すばらしいあれですねと言われて、そういうことをほめてくれたということは、これまた本当に市長のトップセールスが連れてきた財産だなと思うんです。
そこで、やっぱり私が思った、今回これを取り上げたのは、利益を生む観光というんですかね。今言ったように、いつも私これ言っているんですけれども、何年か先には人口が1万人減ってしまう。減ってしまうことは減ってしまうんだけれども、それで税収等々も落ちるということもあるんですけれども、その中で何かで小諸市も生計を立てなきゃいけないという形になると、一番は今観光に力を入れるべきじゃないかなと思います。どういうことかというと、きのうも答弁にあったように、 飯綱山のにぎやかさが、議員の方も聞いてもそうですし、そういうものがあって来ているのがチャンスだというふうに思うんです。きのうも同僚議員の、中村議員の答弁でも駅周辺と懐古園を云々ということで部長のほうから答弁をいただいたと思うんですけれども、私は逆に懐古園というもの自体を中心にして小諸の町、人が問屋場、北国街道というものに残っている問屋場というものをしっかりしていただいて、その中で伝統を知っていただき、また体験をしてもらうというのがこのサステナブルツーリズムの本来の目的だと思うんです。今の小諸市にあった文化財というのは、最大限のものがあるんじゃないかなと思っております。
それで、今まではあれだったんですけれども、どのようにアピールをして、小諸市どうするかということなんですけれども、ちょっと古い話になるんですけれども、今ドカンショという歌で小諸市のことが歌っているんですけれども、私たち少年の頃というか、云十年前だから、教育長と同じ年だから、小諸城っていう歌があったんです。三橋美智也さんが歌う歌が。それは、小諸の歴史というか、小諸の名城のすばらしさとか憂いだとかということが全て詰まっているものなんです。私たち中学校の頃は運動会があるときに全体のパフォーマンスで終わるというときがあって、それは必ず1年から3年生まで輪をつくって、逆回って回るという、その輪の中で小諸城址の踊りを踊ったんです。そういうことを受けて、私たちは小諸城というすばらしさを知っているんです。そういったことで、昔は盆踊りがはやっていたんです。各所で。それが、お盆のところにやるんですけれども、私の記憶が確かなら16日というのはお盆の仮装行列があったんです。それが自由参加ということで、馬場のところでやぐらが立っていて、そこで踊ってその年の盆踊りが終わるという形だったんです。というは、やはりそういうところを、 、そういうものを使いながら昔の人は来て小諸という文化を支えてきたと思うんです。
私も小さい頃や、今皆さんが小諸のお土産では何だいといったときに、あの当時は藤村もなか、鯉の甘煮とかあらいとか、そういうものがメインでずっと小諸は生きてきたというのが多いんです。今も残ってはいるんですけれども。そういった中のにぎわいを知っている私とすれば、やっぱりどうしても懐古園を中心にしたものというんですか、それを北国街道、今問屋場直していらっしゃいますけれども、ああいうものを見ながら回っていくという、小諸。また上から見たいって小諸城に入っていく、入場していくという、そういう昔ながらのそういうものを相手によく知ってほしいなと思うんです。
それともうひとつ、この間私もちょっとサンケンで行ったり、昔からあそこ、飯綱山は私散歩で行っていて、いつも思っていることなんですけれども、あそこから見ると小諸市が一望して見えるんです。浅間山からずっとして、北国街道の問屋場から全部懐古園まで流れが見えるんです。多分市長もご存じだと思うんですけれども、1742年の中澤川の氾濫で戌の満水ということがありまして、それが元で、それは今の浅間山と高峯の間ぐらいのところにあって、それが氾濫をして本町の問屋場を全部流して懐古園のお城の中まで入ったというすごい水害があったんです。本町は問屋場機能を失って市町にそれを移したというひとつの例があります。その40年後の1783年には、今度は浅間の大噴火という、天明の大噴火という浅間の噴火があったわけです。それは溶岩さえ流れていたんだけれども、噴石があって、町もまたそういうふうなことがあったんです。それがあるので、そういうことがあそこでとって見られるんですけれども、今飯綱山で して観光客がいっぱい来ていますよ。あれを何とか町のほうに下ろしていって、町のほうの城下町とか懐古園とか、そういうものを体験して帰っていってはいいかななんて思うんですけれども、それには何か仕掛けが必要なんですけれども、私あそこにそういう本町の歴史とかそんなものを書いて、見て、行ってみようかなというものを設置したらどうかななんていうふうな感じはするんですけれども、その辺はどんなもんですかね。
○議長(丸山正昭議員)
産業振興部長。
○産業振興部長(金井圭二君)
お答えいたします。
小諸の観光の顔というのは、やはり議員がおっしゃるように、懐古園を含めた周辺地域の歴史、文化が一番のメインになるだろうというふうに我々も感じておりますし、観光の振興もそれを十分に意識したものとなっているということでございます。インターチェンジ周辺に新たな魅力が生まれたということで、そこからしっかり人を、また様々な、中心市街地だけではありませんけれども、小諸の魅力のポイントに誘導するような形というのが必要になるのかなというふうに思います。ですから、今議員がおっしゃったような、スタラス小諸に訪れた皆さんが小諸城、それから小諸宿の歴史に触れるような周遊性をどうやって持たせるかというのは大変有効なやり方だと思いますし、私いろいろ事業をやってみて思うのは、ただ単純に歴史だけを前面に押し出してもなかなか多くの人に受け入れていただけないという側面もありますので、昨日の中村議員のご質問にもお答えしましたが、例えば本陣母屋を飲食店として展開し、そこにひとつの宿場町としてのストーリーを、歴史としてのストーリーを持たせた上で、食も体験できるような形を取った上で、そこに皆さんに訪れていただくというような形をつくっていくことがひとつあるのかなというふうに思いますので、観光としていろんなストーリーをそれぞれのポイントでつくりながら、それを結んでいくような周遊性が取れればいいのかなというふうに思いますので、そういったエリアデザインを都市計画あるいは観光振興という面で描いていきたいというふうに思います。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
部長に先に言われて 忘れていたんですけれども、私もやっぱりストーリー性というのが大事だと思うんです。特に北国街道というのはそういうストーリーについても抜群のものがありますので、よく言う信州の小諸城、北国街道の小諸宿とよく言われるぐらいのものがありますので、そういう仕掛けをしていただいてやっていただければいいかなと思います。
もうひとつ、観光ガイドさんが今いると思うんですけれども、逆に今、軽井沢でもあったんですけれども、今 あったように、中学生が英語で対応したということがあって、大変評判で、まねではないんですけれども、昔は多分小学校の生徒が何かの形でガイドというのをやったような記憶があるんですけれども、そういった面で中学生とか小学生にガイドさんについて補助をしながらやっていくということはどうかなというふうに思うんですが、そういうことは教育上、それで小諸の歴史を知って、自分がこういうことを覚えて、将来帰ってきたい町小諸のひとつのきっかけになればいいかななんて思うんですけれども、そういうことは教育的に駄目なもんでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
○教育長(山下千鶴子君)
現在も坂の上小学校では、ちょうど10年前からですかね、懐古園ガイド、当時は、この始まりは担任が教科横断的な授業を設定したいと、当時の生活科だった方だと思います。2年生だったんで。国語の学習です。 を暗記して、じゃ発表する場所はどこかないだろうかということから、そうだ懐古園に行こうとなったんだと思います。ついては、そこでガイドをするんだけれども、手ぶらじゃいけないから何か差し上げようと、名刺代わりに絵を描いて、詩も書いて、みえた方、聞いてくださった方に感謝の気持ちをということで差し上げるという形で。ですから、国語が出発で、社会の勉強も、それから図工も、ときにはあそこで歌を歌ったりしながら音楽もみたいな感じで、それが出発でした。そして、今は3年生に位置付いていると聞いています。
また、ほかの学校でも、例えば氷室のお祭りがありますよね、そのときガイドやったらどうかというようなことで、これも子どもたちと担任とで総合的な学習の時間、何をしようかということで、そんな発想で動き出しているというものもございます。それが、授業の中で生まれていることですが、お出でになった方たちも喜んでくださったり、また自分自身も、小諸の歴史、文化等々の、芸術のすばらしさを体感して、皆さん喜んでくださいますから、一層自分の身について、そして将来にわたってきっと覚えているでしょう。そして、この地を離れても小諸の魅力を発信してくれる人生を歩んでおると思います。そういう意味では非常にいいことだとは思っています。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
ありがとうございます。
最後にはなりますけれども、実は私ちょっと お祭りをやっているわけなんですけれども、伝統というのはすごいなというふうに思ったのは、「糸のまち・こもろ」ってもうひとつの名称があるんですけれども、富岡製糸場に小諸のほうから95人ぐらいの女工さんがずっと働きに出ていまして、それで昔は曜日関係なく7月13日がお祭りだということの中でやっていたものですから、そのお祭りに絶対帰ってきたいということを目標にして、稼いだお金を持ってきて一晩泊まって、次の朝帰っていったという、そういう文化とか伝統というのがすごくそういうところに根づいている町なのかなというような気がしました。
私は、先ほど冒頭に言いましたように、自主財源があまりあれしていないで、この間も、 が言ったいろんな補助金だよりというところがあって、いろんな あったんですけれども、今小諸市では観光に力を入れて、観光での利益を上げるということ、今一番いいときじゃないかなと思うんです。そして、その利益が出れば、わずかでも、いつも出ているような子育て世代に対する支援が、これはできない、あれはできないじゃなくて、何かその中で選んで、そこに支援をしてやるということの方向、そういうストーリーを、私は未来の創造図として観光に描いてはいるんですけれども、もしよろしければ、そういった観光に対する、市長の、もし未来予想図というのがあればお聞かせ願えればありがたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
市長。
○市長(小泉俊博君)
今日の話を否定するわけじゃなくて聞いていただきたいんですが、懐古園を中心とした観光というのも小諸市にとっては大事だと思います。それから、現代においては観光の楽しみ方というのが大分変わってきまして、やはりその地域に滞在をして、そこの地域の産業とか、また人と交流することによって観光したことの喜びというのを得ていくということも大分あるように変わってきているというふうに思います。そういった意味では、小諸市においては、例えば農業においても布引いちご園であるとか、ワインブドウの収穫であったりとか、様々な形の農業体験をできるという部分もありますし、それから、今言ったような、ワインというものを通じてワインツーリズムというのが世界的にもはやってきている。またもう一個、来月グランドオープンするウイスキーもウイスキーツーリズムという楽しみ方があって、観光地の観光名所だけを回る観光とは大分様相が変わってきているという部分があると思います。
この3日間、教育にかけるお金、また福祉にかけるお金、なかなかこの4万1,000人という規模では自主財源をつくってやっていくというのはなかなか大変ではありますけれども、ただ、やはり産業の部分をしっかりつくっていくということをしないとやはりそれに回せるお金というのがなかなかないという中では、そこら辺をバランス取りながら今まで市政経営をやってきたつもりでいます。そういった中で、例えば産業の部分で言えばワインの振興という部分でも力を入れてきましたし、新たな産業をつくっていくという部分で、例えば、先ほどお話ししたようなウイスキーの蒸留所を誘致したりというふうな形で、新たな観光資源にもなるような産業をつくってきたという部分がこれからの小諸のひとつの支えになっていくんじゃないかなというふうに思っています。これは、日本国内の、日本の観光客はもちろんですけれども、海外からも来る、インバウンドのお客様なんかも、この方々は特に長期滞在をして、今円安ということもありますので、お金を大量に落としていただけるという期待感もあります。いろんな地域でいろんな施策を取りながらやっているんですけれども、うちはひとつそういう大きな材料が出てきましたので、今後さらに発展できるように、観光という基軸の中でしっかり稼いで、またほかの分野にお金が回せるように取り組んでいければと思っています。
以上です。
○議長(丸山正昭議員)
田邉久夫議員。
○11番(田邉久夫議員)
私今その答えをもらって、冒頭に申し上げまして、そこが市長のすばらしいトップセールスであったなと思います。観光というのは、今までは、昔は、要するに小諸の町に来てお土産を買って帰ろうというのが昔のスタイルだったんです。でも、今は、おっしゃったように、ウイスキーが好きだから見ていく、じゃついでに宿場町寄っていこうかという、それでもいいんです。だからそれは自由なので、私も今市長とそういう未来予想図を共有したことについて大変ありがたく思っています。ぜひ、そのようなかじ取りをしていただければと思いますので、それをお願いしまして一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(丸山正昭議員)
以上で、11番、田邉久夫議員の質問を終わり、一般質問を終結といたします。